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北極の野生生物たち

北極の野生動物たち | Antarctic animals
北極の野生生物は、陸上種・海洋種ともに、厳しい条件下で生きながらえています。膨大な数の昆虫、陸鳥および海鳥、魚、水生無脊椎動物、陸生哺乳類および海洋ほ乳類が棲息していますが、一つには自然環境の歴史が比較的浅いため、もう一つには生育環境の選択肢が限られているため、動物全体の個体数の多さに比べると種の総数は少なくなっています。

北極旅行&北極クルーズ 北極の動物たち Wildlife of Arctic

ホッキョクグマ
[Polar Bear]
生息地により違いがありますが、体長は2~3m、体重はオス500kg、メス150~250kg。クマの中でも最も肉食性が強く、長い首と小さな耳が特徴です。1日におよそ160kmも泳ぐことができます。かぎ爪のある大きな脚、その掌は剥き出しになっていて、氷の上でも素早く動けるよう静止摩擦を得ることができるようになっています。大きな脚は泳ぐ際にオールの役目をし、冬ごもりはしませんが、メスは雪の中に穴を掘り、1~2子を産みます。
セイウチ
[Walrus]
体長2~3.5m、体重はオス750~1,400kg、メス500~900kg。鋭く尖った2本の白い牙がトレードマークです。太い首でまるみのある巨大な頭部を支えています。北極圏に近い氷上や沿岸で何百頭もの群れで生活をしています。餌は、主として大陸棚に棲息する軟体動物です。約75mも潜る事ができます。
スピッツベルゲン・トナカイ
[Reindeer]
雄の枝角は、1.2mにも達し、枝角の1本が湾曲して顔の真ん中に垂れ下がっているという点でも特異です。
特長は、幅の広い蹄にあります。蹄は深く割れているため全体に広がり、雪やぬかるみでも体を支えられるようになっています。脚を使って蹄で雪を掻き出してハナゴケをはじめ地衣類が最も重要な食べ物となります。北米ではカリブーと呼ばれていますが、カリブーに比べトナカイは体が小さく、早く繁殖します。
ジャコウウシ
[Musk-ox]
体長150cm、体重は200~300kgで北極地方の厳しい環境条件に適応し、ツンドラと極地砂漠の両方で棲息する草食動物です。できる限り移動をせず控え目な活動をするため、エネルギーの消耗は少なく餌漁りの欲求が抑制されています。繁殖は鈍く、隔年で1産1子を産みますが、植物が豊富な地域では毎年子を産む事もあります。
ホッキョクギツネ
[Arctic Fox]
北極の中型動物のなかでは最も長い毛皮をもっていて、南部地域に住む個体の外皮は1年中青みがかった灰色をしています。夏の間は、四六時中活動していて、24時間昼間の北極の太陽光を利用します。繁殖場所となる岩だらけの屋根や崖を探して、枝分かれした長い巣穴を掘って、そこで4月から5月にかけて子を産みます。驚くべきことに1産につき10子を産むこともあります。
アゴヒゲアザラシ
[Bearded Seal]
北極地方の全域に分布しています。
名前の由来は、海底で餌を探すのに役立つ震毛(口の周りの剛毛)に由来しています。餌は、カニやエビジャコ、コマイ、ホッキョクダラです。
ワモンアザラシ
[Ringed Seal]
北極のアザラシの中では、最も広く分布しています。岸まで張った海氷の生活にもっとも適応しています。
タテゴトアザラシ
[Harp Seal]
北方のアザラシ科の中では最大の繁殖グループを形成しています。新生子は白い新生子毛を生やして生まれますが2~4週間で抜け落ちます。
イッカク
[Narwhal]
北極海だけに分布している小型のハクジラ類です。体長5mぐらいに成長し、オスは上顎左側の第1歯(門歯)が左巻きにねじれながら伸び続け、最長3mぐらいに達します。これが頭に1本の角(つの)があるように思われて名前がつけられました。
ニシツノメドリ (パフィン)
[Atlantic Puffin]
冬は遠洋で過ごし、繁殖期には、北米沖で過ごします。繁殖は沖合の島々の土の斜面や岩場で行われます。5~6歳で繁殖が始まり、1個の卵を産みます。39~45日の抱卵期間はオスとメスの両方が担当します。ニシツノメドリは長時間にわたり一雌一雄の関係を保っています。魚や甲殻類、イカ等を常食とし、雛鳥にはほとんど魚のみを餌として与えます。ニシツノメドリは水に潜ることで有名ですが、通常は水深30m程度まで潜って猟を行い、稀に60m以上潜ることもあります。
クジラ
[Whale]
シロカモメ
[Winter gull]
ミツユビカモメ
[Glaucous Gull]
ハシブトウミガラス
[Brunnich's guillemot]

※画像はイメージです。

ベルーガ(シロイルカ) Beluga Whale

ベルーガ(シロイルカ)は、クジラでは珍しい巧妙な首のつくりが有名で、頭部をほぼ直角まで曲げることが可能です。ベルーガには背びれがありません。しかし背中に、体の中ほどから尾部にかけて、類似の小さい隆起があります。これは体色よりもやや黒ずんでいて、一般的に氷に擦れた傷跡が残ってしまったものです。ベルーガの胸びれは広範囲の動作をおこなうことができ、ゆっくりと後ずさりに泳ぐなど狭い場所で体を操るために重要な役割を果たしているものと考えられています。胸びれのふちは年齢とともに上に反り返ります。体色は出生時に灰褐色ですが、次第に淡くなり幼体で灰青色に、最終的に成体(概ね5~6歳)で純白となります。

ベルーガは肉体表現や顔の表情が豊かで、例えば口を大きく開けると釘のように並んだ、32~40本の歯をのぞかせることがあります。表に出ている部分が極度に細く小さいので、餌を獲るのに歯を使っているとは思われません。また、歯は、2~3歳になるまで生えてこないことから、威嚇したり、あごをカチカチ鳴らして音を立てる役割の方が大きいように思われます。

ベルーガは多彩な音を出すことができる動物で、その音は空気中でも容易に聞くことが出来ます。その音声のスペクトラムは、「モー」や「チュッチュッ」、「ピーピー」「カンカン」等でベルーガの群れが水中で出す音はかなり騒々しいものです。以前にはベルーガは「海のカナリヤ」などと呼ばれていました。音を出す能力と反響定位の能力を加えて、ベルーガは視覚を使ってコミュニケーションを取ったり、餌を捕食したりします。その表現の多様さから見て、この種は微妙なニュアンスのコミュニケーションを取っていると考えられています。

ベルーガは、種々の群泳魚、甲殻類、蠕虫(ぜんちゅう)、そして時に軟体動物を常食としています。実際に知られている中で、100種以上の種を捕食しており、精巧なソナー(反響定位、エコロケーション)でその位置を特定しています。ベルーガは5頭ないしそれ以上の集団で綿密な共同作業を行って魚群を集めることができ、さらに魚を傾斜した浅瀬の海岸に追い立てたりすることができます。この他にもそのしなやかな首を海面でさっと動かし水を吸い込み、噴出させて獲物を追い立てるなど、海底に潜む獲物を漁ります。捕食のシーズンに食べたものは大部分が脂肪として蓄えられ、保温や捕食しないシーズンのエネルギー源となります。

ベルーガは、5~8歳で性的に成熟します。春に交尾をし、14ヶ月の妊娠期間を経て2~3年に1回1子を産みます。哺乳期間は1~2年で、寿命は35年以上です。ベルーガはハクジラ類で、北極及び亜北極の広範囲に棲息しています。ベルーガはその白い表皮故に珍重されています。

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