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ドリアン湾(DORIAN BAY)
パーマー群島の一つ、ウィンケ島の北西に位置するドリアン湾は、ダモイ・ポイントから800mの幅で広がっています。ダモイ・ポイントはポート・ロックロイの北の入り口ともなっています。このポイントは1903~05年、フランスのシャルコー南極探検隊により命名されました。
ドリアン湾の地形は緩やかな傾斜が高台へとのびる広く穏やかな形状であると言えます。上陸地点より少し上がった所にはイギリスの小屋とアルゼンチンの避難小屋があります。この2つの小屋は観光客の立ち入りが基本禁止されています。小屋から500m程離れたところには標識も建てられています。ゾディアック・ボートで上陸する地点は、平らな岩に続く砂と小石の浜になっています。小屋の後ろ側からは急峻な丘が、氷河に向かって伸びています。イギリスの南極調査隊がこの丘陵の氷河を飛行機の発着場として使用していた歴史があります。氷河上はクレバスが多いので立ち入ってはいけません。
ゼンツーペンギンとオオトウゾクカモメがここで営巣しています。ウェッデルアザラシやほかのアザラシも湾内に遊びにやって来ます。ナンキョクカワノリも開けた場所で見かけることがあります。氷雪藻も積雪のある場所では見ることが出来ます。コケ類も分布し、固着地衣類も露出した岩肌に見られます。1990年には1658番(つがい)以上のゼンツーペンギンが確認されました。
この場所は素晴らしい景観と広い範囲で営巣しているゼンツーペンギンたちを見ることが出来ます。ジュグラー岬に比べるとゆったりと動きまわれるスペースが十分にあります。季節が進むにつれて景色も大きく変化します。春は雪に覆われ、夏になるとペンギンの営巣地周辺に少し雪が残る程度です。ポート・ロックロイ側から上陸するより、ドリアン湾から上陸したほうが面倒な急峻のガレ場を登らなくて済みます。だが、ポート・ロックロイのある湾からの風の影響を受けやすく、強風のため上陸出来ない事もあります。