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ペンデュラム・コーブ(PENDULUM COVE)
ペンデュラム・コーブはフォスター湾の北東部に位置する湾であり、1829年にここに来たイギリス探検隊による磁場の研究で使われた振り子(ペンデュラム)から名づけられました。緩やかな傾斜が黒い砂浜まで広がっており、砂浜からその傾斜を登って行った所に1969年の噴火により廃墟となったチリの調査基地ペドロ・アギレ・セルダがあります。この基地の裏手より急峻な崖が東岸の氷帽に覆われたカルデラ内部のふちまで伸びています。
ここの特別科学保護区域(SSSI)は非常に珍しい蘇類(コケ類)の保護区域となっていますがエリアの区域はあいまいです。説明には「ペンデュラム・コーブの浜満潮の位置より多くの溝ができているところへ向けて幅100メートル、距離750メートル」と記載されています。ここの浜は土壌がなくすべて灰岩石であり、流れ出す水により浸食をうけ浜が年々削られています。地熱による温泉のように温められた水が海岸沿いに観察できます。そこから立ち上る墳気は硫黄臭がします。黄色珪藻や茹だったオキアミが水面を漂っています。以前はここで観光客が温泉体験のようなことをしていましたが、非常に危険な行為です。行う際にはエクスペディション・ガイドの指示によく従い、ブーツ着用の上でおこなうべきです。ここで見られる生物は茹であがったオキアミと水際の無脊椎生物ぐらいです。