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ヤンキー・ハーバー(YANKEE HARBOR)
グリーンウィッチ島の南西にある小さな湾、ヤンキー・ハーバーはグレイシャー・ブラフとスピット・ポイントの間にあります。1820年ほど前からアメリカとイギリスのアザラシ猟の場所として知られていました。この浜は削られて荒い砂利と小石で形成されており、スピット・ポイントではアザラシ猟期に使われていたトライポット(精油用の三つ足の窯)が残されています。上陸地点より3メートルと10メートル上がった位置に平らな台地があり、そこにゼンツーペンギンたちが営巣しています。ナンキョクオットセイから離れ、浜から上がると、そこにはペンギンたちとの距離をしっかりとっていても有り余るスペースと歩き回れる場所があります。
上陸は標識物の周辺の砂利の浜で行われます。廃墟となったアルゼンチンの避難小屋「レフュージオ」がある場所まで緩やかな傾斜が伸び、そこからガレ場とそそり立つ角が並ぶような稜線へと続いています。ゼンツーペンギンは上陸地点よりすぐ上の平らな場所で見ることができます。湾の東と北側には氷河の断崖が見られます。雪原と氷河はクレバスが発達しているので近寄らないでください。
ここにはゼンツーペンギンのほかにオオトウゾクカモメも営巣しています。1990年には4,000番(つがい)のゼンツーペンギンが確認されました。オオトウゾクカモメは湾を守るように伸びる砂嘴(スピット)の付近または浜から上がった高所で営巣しています。サヤハシチドリもゼンツーペンギンに混ざって姿を見かけることがあります。ミナミゾウアザラシ、ウェッデルアザラシ、カニクイアザラシやナンキョクオットセイも砂嘴のあたりや上陸地点の浜辺、またはその周辺の平らなところで見かけることがあります。夏の終わりの時期なるとナンキョクオットセイが多く浜にあがることがあり、安全な上陸ができなくなることもあります。彼らと海の間に立つことがないよう注意が必要です。コケ類、またほかの固着地衣類、クッションモス(コケ類)、ナンキョクコメススキ、ナンキョクミドリナデシコ、そしてナンキョクカワノリも観察することができます。島の各所で覆い茂るコケ類たちを見つけることができます。