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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

卓状氷山

棚氷の前面から欠け落ちた天辺が平らな氷の塊を一般的に卓状(テーブル型)氷山と呼び、実際驚くほど巨大なものがあります。
氷山は生まれた場所から海に漂ってゆき溶解するか、割れるまでに長いものだと10年以上もかかるものもあります。記録上最大の氷山は2000年3月にロス氷棚から分離したもので、当初、全長286㎞、幅40㎞ほどの巨大なものでした。
面積でいえば1万800平方kmにものぼったのです。その氷山は後に分解しましたが、それでも数ヶ月は巨大な形のまま浮遊し、西の方角に流れてゆきましたが、一部は6年後もまだロス海に浮いていたのでした。

これら巨大な氷山はおおむね、スペインより大きなロス棚氷や、ウェッデル海に氷を吐き出しているフィルヒナー棚氷のような大規模な棚氷から生まれます。
ウェッデル海の氷山の多くは南極大陸沿い東風海流に運ばれて西へ、そして後には周極海流(西風海流)に乗って、ほとんどがサウス・ジョージア島の方向に移動していきます。他にウェッデル海の西側の氷山はアンタークティック海峡(南極半島北端)を通って北西へ流れます。この様な理由からアンタークティック海峡は「氷山小路」のニックネームがつけられています。

(南極旅行&南極クルーズ5-25)