(1)南極での気候と服装のご案内
南極の気候
南極の季節は夏です。南極クルーズ&旅行で訪れる沿岸地域は、比較的温暖ですが、気象状況は1日の内でも太陽がさんさんと照りつける晴天から、いきなり雪混じりの突風が吹く厳しい寒さを伴った暴風並みの天気になるなど、予測がつかないのが普通です。その為、激しい気候の変化に伴った服装を用意する必要があります。
南極沿岸地域での夏場の平均気温は-5℃から+5℃ですが、曇天や突風、雨、雪嵐の状態では体感温度が更に低く感じられます。
その場合は日中でも急激に氷点下に達したりしますので注意が必要です。
※南極クルーズ&旅行では、気温が-10℃になっても耐えられる服装をご用意ください。
服装&装備
船内では、普段ご自宅にいると同じようなカジュアルな服装で十分です。
屋外や野外での活動の際には、防風・防水仕様の防寒上着(パルカ)が必需品です。重ね着の中で体の回りの暖かい空気をとりこんで断熱材とする為にもサイズがきつすぎる衣服はお勧めできません。
素材は出来ればウール100%の物やシルク、フリースなど、身体を暖かく包みこみ防寒・防水にすぐれたものが理想的です。木綿のものはお勧めできません。
また、着脱が楽な重ね着が服装の基本です。
クルーズ中には、船長主催のウェルカムパーティーやフェアウエルパーティーが催されますが、自由な服装でご参加いただけます。
◎必ず必要となるもの(進呈及び貸与するもの)
・ 防風・防水仕様の防寒上着:客船にご乗船後パルカを進呈致します。
・ 膝丈まであるゴム長靴:客船にご乗船後、ゴム長靴をお貸し致します。
●防水性のズボン(必需品)
ズボンの上に着用できるよう防水性のものを必ずご用意ください。
ゾディアック・ボート(エンジン付きゴムボート)での野外や上陸時の活動の際に下半身を水で濡らさない為の必需品です。通常、アウトドアー用品(登山やキャンプ用品を扱っている)のお店などでお求めいただけます。
●手袋(必需品)
両手を常に暖かく、乾燥した状態に保つ為にも、最低2組の手袋が必要です。暖かい手袋の下に薄手のポリプロピレン製の手袋をするのが理想的です。
濡れたり失くしたりした場合を想定し、必ず2組以上をお持ちください。
※フリース製の薄手と厚手の手袋を各2組ご用意ください。
●帽子、スカーフ(必需品)
顔面や耳、首元を温かく包みこむ為、ウール(毛糸)の耳あてつき帽子やスカーフ、ネックウォーマーなどをお持ち下さい。
紫外線の強い太陽光線から顔を保護する為、ツバ付の帽子などもお勧めですが、ツバが強風にあおられて飛ばされる可能性もありますので、しっかり固定できるものをお持ち下さい。
●上着
重ね着および船内での着用に、フリース、ウール、ニットのセーター、トップス(上半身用上着)、コットンのタートルネック又はTシャツ数枚ずつ。
●下着
絹またはポリプロピレンの下着はかさばらず、保温性がありますのでこれらを強くお勧めします。極地を旅行される方はたいてい軽量のものをお好みになりますが、これは個人々の体感によって異なります。
●靴下
厚手のウールや木綿の靴下をご用意ください。尚、濡れる場合を考慮して4組以上お持ち下さい。又、暖かさを保つ為、ゴム長靴用の中敷きをお持ちになると便利です。
●リュックサック(必需品)
下船時や野外での活動の際はとっさに何かに掴ったりする安全対策の為、常に両手を開けておく必要があります。
カメラやハンカチ、ティッシュなどを濡れずに持ち運びするのに便利なリュックサックを必ずお持ち下さい。
●靴
客室内や船内デッキの移動の際、靴底が滑り止め仕様の靴をお履きください。
※つっかけ式のサンダルは危険ですのでお勧めできません。
●水着
今回のクルーズで、ポーラー・プランジ(南極海飛び込み体験)を期待されている方は水着をお持ち下さい。
但し、現地の気象や海水状況によって必ず実施出来るかどうかは確約できません。予めご了承ください。
◎あると役に立つもの
・UVカット(紫外線防止)のサングラス
・デッキから鯨や海鳥を見つけるための双眼鏡(野生生物観察用の高性能なものをお勧めします)
・カメラ。必要と思われる数より2倍以上のバッテリーやメモリーカードをお持ち下さい。気温が極端に低い場合には、バッテリーの消耗が早くなります。
充電器もお忘れなく。
・顔、唇、手を保護する為の日焼け止めや保湿用クリーム。
・度付眼鏡の予備。コンタクトレンズをご使用の方は予備の眼鏡をご用意ください。
・カメラやその他の小物を湿気から守る為のジッパー付ビニール袋。ドライバッグ。
・プラグのセット(2本の丸ピン/C型)。220V/110V
・環境に優しい洗濯用および手洗い用洗剤。
・医療用品一式を収納する薬品キット(痛み止め、風邪薬、胃腸薬、船酔い止め、うがい薬、バンドエイド)など基本的な医薬品や医師から処方された処方薬などをひとまとめにしておくもの)
・南極は、とても乾燥していますので、うがい薬や保湿用クリームはとても重宝します。
・耳栓:ホテルや船内で同室者のいびきに悩まされない様に。
・紙パンツ:南極滞在中、陸上でトイレをする事が禁じられております。
トイレに不安を持つお客様は、「紙パンツ」をお持ちになると安心です。
(南極旅行乗船ガイド12-1)