南極収束線(南極極前線)
南極収束線は比較的暖かい亜南極表層水と冷たい南極表層水との間に出来た自然の境界線です。ここでは冷たくて濃度の高い海水が暖かい海水の下をもぐって北に向かって流れています。南極収束線は海水表面温度が低下するのでわかります。
南極収束線は正確に引かれた一本の線上にあるのではなく、年中、更には年毎に少しづつ変化します。この収束地帯はプランクトン、魚、鳥の分布に影響を及ぼす重要で独特の生物学的現象があります。ここで発見される生物種は、横切る時に気付きますが、全く異なった種類の珍しいものです。
この収束線の南側の海域はしばしば南極海と呼ばれています。およそ2,000万平方キロメートルの広さを持つ海域で全世界の海洋の10%に当ります。
地球上で最も冷たく塩分の高い海水を含んでいますが、様々な生物を数多く産み出していることでも知られています。南極海は南半球の海流循環に大きな影響を与え、事実上地球全体の天候をも支配しているのです。
南極海の海流は、深い海を流れています。南極の周囲を流れる海流は3,000mの深さの海底を流れています。南極区域で最も深い海溝はスコシア海の東に位置する場所で、そこでは8,000m の深度に達しています。
(南極旅行&南極クルーズ5-3)