南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

南大洋

南大洋は南極大陸を取り囲む常に荒れた幅広い帯状の水域からなっており、北限はおよそ南緯40°です。
西風とそれに伴う西風海流と南極周極海流が大きな特徴です。これらにより大量の海流は絶えず南極大陸周辺を西から東へと時計廻りで流れ続けます。
この流れは、水面から約3,000mの深海まで至り、距離は、24,000㎞まで及びます。
毎秒平均1億3,000万㎥ ほどの海水が絶えず移動しているものと見られ、これはメキシコ湾流の4倍、ミシシッピー川の400倍に相当します。

しかし、さらに南側では東風のため海流が西に流れて大陸付近まで到達する東風海流(反時計廻り)です。海岸部、特に南極大陸東岸では比較的狭い帯状となっていますが、ウェッデル海、ベリングスハウゼン海、ロス海の様に湾状をしている場所では時計回りの渦巻き海流となります。

南極大陸に向かう船は南緯49°と55°の間で急激に水温が落ち込む現象に出会います。この海域では、海上や大気中でもかすかな変化が生じているのが感じられます。
静かな天気の場合、突然海上の濃い霧が現れたり、乱気流や餌を狙って多くの海鳥たちが一箇所に集まったりするのを見る事があります。
その海域が南極大陸を取り囲む南極収束線(南極極前線)なのです。
南半球の夏には収束線の辺りで水温が7℃(45°F)から3℃(37°F)に下がる事もあり、冬季には水温の差が10℃(18°F)にもなります。

(南極旅行&南極クルーズ5-2)