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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

南極条約14カ条の要約(署名1959年12月1日/1961年6月23日)

1 南極地域は平和目的のみに利用する。(軍事基地、要塞、軍事演習、もしくは兵
  器の実験は許されない)ただし科学的ならびに他の平和計画の支援の為に軍事
  設備および要員を利用する事を妨げる事はない。

2 科学観測・調査の自由とその為に必要とする国際協力を確保するものとする。

3 南極の科学的プログラムの他、科学要員および科学研究の結果は最大の協力、
  効率、事業の経済性の実をあげるため相互に交換することができる。

4 この条約は、いずれかの締結国がかつて主張したことがある請求権あるいは領土
  主張を放棄したものと解するものではないが、この条約が有効な限り、新規に
  同様な主張をなす事はできない。

5 南極地域における核爆発実験・使用および核廃棄物の処分を禁止する。

6 この条約の規定は南緯60度以南の棚氷を含む地域に適用する。(ただし国際海洋
  法による除外地域を除く)

7 各締結国はいかなる場合、いかなる場所に於いても、他の締結国の活動、基地、
  施設、船舶などを偵察する監視員を指名する事ができる。

8 交換プログラムにより指名された監視員および科学要員はそれぞれの政府の管理
  下に入るものとする。

9 全ての締結国の代表者は、適当な間隔をおいて、適切な場所で会合をなし、情報
  の交換を行うと共に南極において共通の利害関係のある事項について協議し、
  これらの事項に関する報告をそれぞれの政府に対して行うものとする。

10 何人もこの条約の原則または目的に反する活動を行わない様にするために、
   国際連合憲章に従った適切な努力をなすものとする。

11 この条約に関して紛争が起きた場合、関係締結国は当事者間で協議を行い締結
   国の責務として紛争の平和的解決をはかるものとする。それが不可能な場合、
   紛争事項は国際司法裁判所に仲裁を付託するものとする。

12 この条約はいかなる場合でも締結国の一致した合意により修正または改正を
   する事ができる。

13 この条約は全ての署名国によって批准されるものとし、国際連合加盟国または
   本条約国の締結国が意義なく承認した国の本条約への加盟を認めるとする。

14 この条約は英語、フランス語、ロシア語、スペイン語により作成され、正本は
   いずれもアメリカ合衆国政府の記録に寄託するものとする。(各署名国政府には
   その認証謄本が付与される)

(南極旅行&南極クルーズ7-3)