第3章 探検家と科学者たち
南極地域に対する初期の認識は地球が球体だと主張した古代ギリシャの哲学者たちの発想からきています。彼らは、既に知られている北半球の大陸とバランスを取る為に地球の南端には巨大な大陸があるはずだ、と結論づけたのです。
哲学者たちに良く知られていた北の星座、大熊座(アークトス)に対比して想像上の南の大陸をアンタークトスと名づけました。
当時それは純粋に理論上の推論で、実際に具体的なことは何も分かっていませんでした。それでも古代の想像上の大陸が描かれた地図が約2百年以上に亘って使われ、
後に、その大陸のラテン語名、テラ・オーストラリス・インコグニタ(未知の南の大陸)を南極地方として適用するようになったのです。
(南極旅行&南極クルーズ3-1)