訪問場所
サウス・ジョージア島を訪れる人々の多くは、まず20世紀初頭に隆盛をきわめた大規模な捕鯨基地跡で時間をすごす事が多いようです。
基地内には再建された教会、以前は監督官の官舎で現在は捕鯨博物館になっている建物など見所がたくさんあります。あちこちでゾウアザラシが寝そべっているのも見る事ができます。そして何よりも有名なのはアーネスト・シャクルトン卿が葬られている小さな墓地です。
1914年から1916年のシャクルトンの伝説的偉業にはサウス・ジョージア島の名前を欠かすことは出来ません。(この本の「南極探検の歴史」などの項参照)第一次世界大戦後シャクルトンは南極大陸への再度の遠征に出発しました。
彼の船クエスト号は1922年1月4日にサウス・ジョージアに到着したのですが、その翌日彼は心臓発作のため急死してしまったのです。彼の亡骸は未亡人の意志によりグリトヴィケンに葬られました。
他に観光船がよく行く所は、ベイ・オブ・アイルのキングペンギン営巣地やサリスベリー平原の丘の上など、そしてプライオン島や他のワタリアホウドリ、オオフルマカモメが見られる所です。
サウス・ジョージア島の多くの浜辺はオットセイに占領されつつあります。
あまりにも多いので上陸が危険になるほどです。しかし、ゾディアック・ボートで浜辺沿いにゆっくりクルーズすれば安全によく観察できるでしょう。
ノルウェー人が第一次大戦以前に食料とスポーツ射的用にヨーロッパから持ち込んだ森林トナカイは数が増えすぎて、アホウドリの営巣を脅かす程になったのと、外来物持ち込禁止の方針を実現する為に2015~16年シーズン迄に駆除するプロジェクトを実行中です。
(南極旅行&南極クルーズ2-8)