鳥と海生哺乳動物
フォークランド諸島は野鳥観察者にとってたまらなく興味をそそられる場所です。
63種類の繁殖種と23種類の渡り鳥、それに時たま訪れる鳥の種類を加えたら膨大な数になるでしょう。周囲に広がる豊かな海洋資源のお陰で、フォークランド諸島にはオウサマペンギン、ゼンツーペンギン、イワトビペンギン、マカロニペンギン、マゼランペンギンという5種類もの繁殖種のペンギンが繁殖しています。
さらに他の5種類も迷い鳥として記録されています。マユグロアホウドリの多くが非常に大きなコロニーを形成して繁殖しています。
また沖合の島には、他の6種のアホウドリも観察されています。陸鳥はほとんどの島に居り、その中には猛禽類、カモ、ガン、サギ、フクロウ、シトド、ツグミその他のおびただしい数の海鳥や磯鳥が含まれます。
固有種の陸上哺乳動物はいませんが、たくさんの海生哺乳動物がおり、その多くは南極海域に頻出するものと同じです。フォークランドで見られるイルカの中には、比較的大型で沿岸種であるミナミカマイルカがおり、小さな群をなしているのをしばしば見かけます。
フォークランド・オットセイ(南極オットセイとは別種)、オタリア (ミナミアシカ) もこの地に棲息しています。
フォークランド諸島を訪れる方々は決してこれらの野生生物の生態を荒らさない様に注意が必要です。繁殖中の鳥類、アザラシやアシカを観察する場合は節度ある距離を保ってください。全ての土地は所有者のものですから、ゴミは必ず持ち帰る事、一旦開けた扉は必ず閉じるといった様な、訪問者たちが自国にいたらそうして欲しいと思うのと同様の敬意を訪れた土地に対して払っていただく事が大事です。
特に夏場は非常に乾燥しますからタソック草などを火災の危険から守る事が必要となります。多くの地主はこの土地を訪れる旅行者に対し戸外では喫煙をしないよう要請しています。
(南極旅行&南極クルーズ2-5)