キングジョージ島

キングジョージ島（KING GEORGE ISLAND）

アルゼンチン、チリ、ロシア、ブラジル、中国、韓国、ポーランド、ウルグアイの基地は通年運営され、エクアドル、ドイツ、ペルー、アメリカ、オランダの基地は夏に運営されています。これらの基地は20 km以上の道で繋がっています。

フレイ基地として知られているチリの大統領の名がついたエドゥアルド・フレイ・モンタルバ基地は1969年に建設されました。10年後には別のチリの基地テニエンテ・ロドルフォ・マーシュマーティンが建設されました。基地間の距離が1km未満のため2つの基地は統合されました。フレイ／マーシュは南極半島地域で最大かつ最も複雑な基地の1つで、病院、学校、郵便局、銀行、スーパーマーケット、ツーリストショップ、礼拝堂、大きな体育館があります。

南極で初めての結婚式

チリは、南極の一部のエリアに対し領土を主張しています。その方針の一環としてチリ政府は、家族にフレイ基地での生活を奨励しています。数人の子供のうちの最初の子供は1984年に、ここで生まれました。現在フレイ基地は、110人が生活しています。数少ない民間人の中に、人口の25％近くを占める子供たちのために航空管制官と教師がいます。旅行者が到着すると基地の子供たちが、時々出迎えることがあります。

フレイ基地の近くにあり「チリの南極」から小川で隔てられている場所にロシアのベリングスハウゼン基地があります。1968年に建てられた大規模なベリングスハウゼン基地には、病院、学校、郵便局、銀行、土産物店、南極で最初の正教会があります。ホーリー・トリニティ教会は伝統的なロシアスタイルで建てられた高さ15mの木造建築物で30人の会衆が入ることができます。

1977年に設立されたポーランドのヘンリク・アルツトウスキー基地には50人もの人々が生活できます。かつて女性の訪問者には地元の温室で栽培されていた小さな花束が贈られていました。現在、非食用植物の栽培は南極条約に基づき特別な許可が必要なため、気前のいい伝統はなくなりました。

（南極旅行／ポセイドン南極読本5-4)