サウスジョージア島

サウスジョージア島（SOUTH GEORGIA）

サウスジョージア島は見逃せない南極の目的地の一つです。この亜南極の島はスコシアアークと呼ばれるアンデス山脈から南極半島へ伸びた海底山脈の一部が露出した島です。

サウスジョージア島は長細く、砕けて荒廃したクジラの骨のように巨大で湾曲した形をしており、長さは約170 km、幅は2〜40 kmです。アラーダイス山脈とサルベセン山脈の2つの山脈が背骨をなしています。サウスジョージア島の最高峰は、パジェット山で標高2,934mです。南半球の夏（11月から1月）には巨大な氷河や氷冠、雪原が島の約75％を占めますが、冬（7月から9月）には一面の雪が海まで到達します。山の斜面は4,000mの海底までのびています。

サウスジョージア島は西経35度47分～38度01分、南緯53度58分～54度53分に位置しています。南極大陸からの冷たい海水に囲まれています。（サウスジョージア島は南極点からの緯度と、北極点から北イングランドまでの緯度とほぼ同じです）南米の先端、ティエラ・デル・フエゴから西に2,150kmです。フォークランド諸島は1,390km離れています。山脈と断崖絶壁の南部海岸によって北向きの湾は猛烈な勢いの西風と南極海を横切る低気圧から守られています。サウスジョージア島の沖合には、多くの岩や小さな島があり、鳥類の天敵であるげっ歯類が存在しない場所となっています。

サウスジョージア島はイギリスの海外領土で1908年以来、英国の行政が継続的に行われています。捕鯨の最盛期には島に約2,000人が住んでいました。 現在、永住者はいませんが、夏の数か月間は2つのイギリス南極研究基地に政府職員、博物館の学芸員が活動しています。この美しい大自然の島の管理はサウスジョージア政府に委ねられています。政府は英国南極観測局やIAATOおよび他の多くの人々と協力して、この孤立した壊れやすい場所を保存するために適切な決定が行われるようにしています。

ミナミゾウアザラシ

（南極旅行／ポセイドン南極読本4)