ホッキョククジラ
ホッキョククジラ(Bowhead whale)
グリーンランド・クジラとも呼ばれるホッキョククジラは、繁殖の為に温かい海に向かう他のクジラとは異なり、栄養豊富な北極海周辺で一生を過ごします。ホッキョククジラの体には、背びれがなく、黒くがっしりとした体をしています。皮膚は分厚く、大きな口が特徴的です。ホッキョククジラは世界で最も長寿な哺乳類の1つで、200年以上生きる個体もいます。
ホッキョククジラは、単独か小さな群れを作り移動します。1日に最大2トンもの動物プランクトンを大きな口で吸いこみ、ひげのような歯でろ過して捕食します。体長は14m~18m、体重は100トンにもなります。他のセミクジラ科のクジラと同様に、初期の捕鯨の対象となり絶滅の危機に瀕していました。
ホッキョククジラの個体数は回復しつつありますが、スヴァールバル諸島とフランツ・ヨーゼフ諸島の個体数は依然として危機的な状態にあります。
繁殖のために暖かい海域に向かう他のクジラと異なり、ホッキョククジラは栄養豊富な北極海で一生を過ごします。
(北極旅行/ポセイドン北極読本12-3)