氷の漂流
氷の漂流(Ice drift)
北極の氷は常に流動しています。動きは、主に風によって引き起こされます。不規則に積み重なった氷丘氷(ハンモックド・アイス)は、風の影響にさらされています。氷原の動きを決定する2番目の要因は、海流です。これは、風の反対方向に作用することがよくあります。氷は沿岸付近だけが比較的穏やかです。氷の動きは2つの主要なパターンによって引き起こされます。そのうちの1つは、周極ドリフトです。これは、北極の中心部からグリーンランドに至るラプテフ海に由来する強力な氷流です。フリチョフ・ナンセンは、北極点に到達するために、この海流(北極海を横断する海流)を利用しました。
世界初のソビエト流氷上の研究基地SP-1(セヴェルニー・ポリウス-1)と氷につかまった砕氷船セドフもこのルートに沿って漂流しました。氷の動きの2番目の主要なパターンは、ボーフォートギアです。アラスカの北へ周期的に時計方向に流れる風によって生じる海流です。
(北極旅行/ポセイドン北極読本10-2)