スヴァールバル諸島の見どころ
スヴァールバル諸島の見どころ(PLACES OF INTEREST)
ロングイヤービーエン(Longyearbyen)は、行政の首都であり、商業の中心でもある、スヴァールバル諸島最大の町です。活発な石炭採掘の町には、2つの美術館や大学、教会、銀行、屋内スポーツアリーナ、映画館があり、同様に観光客向けの様々なショップや宿泊、食事、観光オプションがあります。
人口約500人のバレンツブルグ(Barentsburg)は、スヴァールバル諸島で2番目に大きい集落となっています。ウィレム・バレンツに因んで名付けられた、元オランダの鉱業集落で、1932年にソビエト連邦に売却されました。ロシアの鉱業会社アルクティクゴルは、いまでも石炭を採掘しています。町は、完全にロシアンとなり、レーニン像やロシア領事館、ポモー歴史の博物館、世界最北の醸造所と言われている、クラスニー・メドベジがあります。
風光明媚なセント・ジョンズフィヨルド(St. Jonsfjorden)の頂上では、見事に潮流の影響を受けた氷河があり、ここでは、氷河から分離した氷山の素晴らしい光景を見ることが出来ます。また海には、アザラシやクジラが生息しています。ハイキングでは、氷河の激しい地形で素晴らしい景色を楽しむ機会があります。
世界最北に位置するニーオーレスン(Ny-Ålesund)は、一時は炭鉱の町として栄えました。1962年に21人の死者を出す事故が起こって炭鉱が閉鎖され、その後、町は研究者などに開放されました。1980年代からは、ノルウェー人だけでなく世界中の研究者が極地科学や極地生態研究の世界的拠点として活用しています。博物館やギフトショップ、郵便局などがあります。また、北極点への挑戦の歴史的な舞台となった場所でもあります。いまでもノビレとアムンセンが飛行船を留めた係留マストが立っています。
スピッツベルゲン北西部国立公園(Northwest Spitsbergen National Park)の荒野には、景色や野生生物の観察ができる北極圏で最もエキサイティングな場所がいくつかあります。マグダレンフィヨルドには、スミーレンブルグやグラブネセットなどでは、捕鯨基地の歴史的な遺跡などが見られます。
イスフィヨルデンにあるアルクホーネット(Alkhornet)の鳥の崖には、緑豊かなツンドラの斜面があり、トナカイや遊びまわるホッキョクギツネが生息しています。また、沢山の海鳥が、空と海を行き来しています。ここでは、北極の野生生物の命の鼓動を感じることができます。
ホルンスン(Hornsund)の湾は、ドラマティックな峰々や潮流氷河に囲まれています。湾内では、流氷の上にホッキョクグマを良く見ることがあります。この地域は、歴史的にも重要であり、前世紀に捕鯨や狩猟、同様に科学調査や探検にも使用されていました。
ベルスン(Bellsund)周辺の緩やかに傾斜するツンドラの平原には、トナカイやガンの巣などの豊富な野生生物がいます。ここでは、この典型的なスヴァールバル諸島の風景の中を散策することが出来ます。またこの地域では、歴史的な捕鯨産業の痕跡が見られます。
ノールアウストランネ島/北東島(Nordaustlande)とその周辺の島々の厳しい環境は、広大な極地の砂漠やヨーロッパ最大の氷床、果てしない氷河の風景が広がっています。またこの地域は、ホッキョクグマやセイウチなどの大型動物相が集中して生息しています。
(北極旅行/ポセイドン北極読本7-5)