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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

アホウドリ

アホウドリ(ALBATROSS)

 

最近まで、アホウドリは14種類だと思われていましたが、DNA技術を用いた新しい研究では、24種である事が確認されています。IUCN(国際自然保護連合)によって確認されている21種のアホウドリのうち、19種が絶滅の危機に瀕しています。

 

アホウドリの数は、過去には羽を収穫するために減少していましたが、今日では卵、ヒナ、巣を作成する成鳥を攻撃するネズミや野生の猫などの外来種や汚染、乱獲による魚の深刻な減少、そして延縄(はえなわ)漁業によって減少しています。延縄漁師は、鳥が餌に引き付けられて釣り糸に引っ掛かり溺れてしまうため、アホウドリにとって最大の脅威になっています。

 

アホウドリ科に属するアホウドリは、ミズナギドリ目のミズナギドリ、ウミツバメ、モグリウミツバメと同類の大きな海鳥で、南極海と北太平洋に広く分布しています。北大西洋には生息していませんが、ミズナギドリ目の化石が発見されていることから、以前は北大西洋にも生息していたと考えられます、時折、放浪するアホウドリが現れることがあります。ワタリアホウドリ属は、飛行する鳥の中で最大の種の1つで、現存する鳥の中で最大の翼を持っています。種の数に関しては様々な意見がありますが、アホウドリは通常4つの属に分類されます、4つの属は、ワタリアホウドリ属、モリモーク属、キタアホウドリ属、そしてハイイロアホウドリ属です。

 

4つの属のうち、キタアホウドリ属はワタリアホウドリ属の姉妹分類と考えられています。ハイイロアホウドリ属はモリモーク属に近い種と考えられています。

 

世界で一番アホウドリの繁殖が盛んなニュージーランドでは14種類のアホウドリが繁殖しています。中にはチャタム諸島の小さな島でしか繁殖を行わないチャタムアホウドリの様に極めて稀な種も繁殖しています。ニュージーランドのアホウドリには、すべてのアホウドリの中で最大のシロアホウドリの2種も含まれています。キタシロアホウドリは、チャタム諸島とオタゴ半島の先端タイアロアヘッドで繁殖します。これは世界で2ヵ所しかない本土にあるアホウドリの繁殖地の1つです。南部の種は亜南極のオークランド諸島とキャンベル諸島で繁殖します。これらの島は、世界で最も重要な海鳥保護区の1つです。

 

(南極旅行/ロス海・亜南極9-6)