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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

ザトウクジラ

ザトウクジラ(Humpback Whale)

 

ザトウクジラは、動物最大の尾びれ(長さ約5m、体長の約3分の1)を持ちます。ザトウクジラの英名「Humpback」という名前は、ダイビングの直前に、このクジラが他のクジラよりも背中を曲げ、背びれの周りのこぶが浮き出る様子を見た捕鯨員が名付けました。

 

ザトウクジラの尾びれには黒色に白い模様がついています。これらの模様は、人間の指紋のように個体ごとに違います。大きな前びれは通常白色です。頭部は隆起したこぶで覆われています。顎と喉の溝はフジツボで覆われています。これらのクジラは、サーカスのようなアクロバットを行います。尾びれを叩いたり背中から水に入り水を跳ね返す姿はまるでダンスの様です。

 

ザトウクジラのオスは、動物の世界で最も長く、最も多様な声を出します。複雑な声は連続して、20分間続けることができ、何度も繰り返すことができます。ザトウクジラは、バブルネットとして知られている魚を捕まえる技術を持っています。彼らは魚の群れの周りを泳ぎ、噴気孔から泡を出します。これらは魚の周りに泡の網を形成します。クジラはその後、泡の網で閉じ込めた魚の群れに向かって水面に上昇し、口を大きく開けて得物を捕えます。

 

ザトウクジラはニュージーランド沖で時折見られます。ニュージーランドと南極の間を泳ぎ、オキアミを餌として夏を過ごします。冬には熱帯地方、特にトンガで繁殖します。彼らはかつてしばしばニュージーランドの東海岸に沿って北に移動し、時にはクック海峡を通過し、西海岸を南下していました。

 

20世紀には、捕鯨船が南半球で20万頭以上のザトウクジラを捕まえました。1950~1970年代には、ソ連の違法捕鯨の影響で、個体数を約4分の1に減らしました。1911~1964年の間、ニュージーランドの捕鯨船は、そのほとんどがクック海峡を拠点とし、5,000頭以上のザトウクジラを殺しました。ザトウクジラ捕鯨の終わった現在でも、オーストラリア近海では、大きく増加したにもかかわらず、その数はゆっくりとしか増加しませんでした。しかし、2004年にはクック海峡で2週間にわたり35頭が確認されました。

 

(南極旅行/ロス海・亜南極9-5-4)