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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

ハイイロミズナギドリ

ハイイロミズナギドリ(Sooty Shearwater)

 

ハイイロミズナギドリは、ミズナギドリ科の中型から大型に分類されるのミズナギドリです。ニュージーランドでは、オナガミズナギドリやオーストラリアのハシボソミズナギドリのようにティティまたはマトンバードなどのマオリ語の名前でも知られています。

 

この鳥は、体長40~50cm翼幅95~110cmです。強靭な翼で少ない羽ばたきで、左右の翼端が水に触れる「せん断」と呼ばれる飛行をする種です。その飛行は力強く、翼は硬くてまっすぐに保持され、小さなアホウドリのように見えます。このミズナギドリは、その名前の由来である暗い羽毛によって識別可能です。視界が悪い条件下では、すべて黒に見えますが、明るいところでは、下翼の中心に沿って銀色の細い線を持つ暗い茶色です。太平洋では、真っ黒な大きなミズナギドリが生息していますが、大西洋では唯一見られる鳥です。

 

ハイイロミズナギドリは、3月から5月の間、巣作りシーズンの終わりに太平洋と大西洋の西側を北上し、西から東へ渡り6月~7月に亜寒帯に達します、その後、9月~10月に海の東側を南下し、11月に繁殖地に到達します。基本的に彼らは群れとしてではなく、単体で移動しますが、天候や環境によって臨機応変に行動します。

 

例えば1906年には、個体数の大部分が通過する数週間前にバハ・カリフォルニア(メキシコ)沖のグアダルーペ島付近で2羽が撃たれました。ハイイロミズナギドリは魚やイカを食べます。採食のために68mまで潜ることができますが、一般的には水面の食べ物を取ります。多くの場合、クジラについていき、彼らに攪乱された魚を捕食します。また、船外に投げ出された魚の破片を獲るために漁船にもついていきます。巨大な営巣地で繁殖し、メスは1つの白い卵を産みます。これらのミズナギドリは、穴の中に植物で覆った巣を作り、カモメによる捕食を避けるために夜間にのみ使用します。

 

ハイイロミズナギドリはニュージーランド  南部の海岸周辺でよく見られる鳥で、ニシンの群れにくっついて何百羽もの群れで飛び回っていました。しかし、2004年までには個体数が1980年に比べ、5%未満にまで減少しました。年に約50万羽が、(食料源として巣穴から取り出された幼鳥を含む)食用のために殺されています。この習慣では、ミズナギドリがしばらくの間生き続け、かつ悪くならないように、翼を折り、足を縛り、翼を切り、その後、巨大な海藻で作られたキャリーバッグに詰め込まれました。彼らは本土で絶滅しましたが、一部は離れた南の島々で生き残りました。彼らは冬に北太平洋に移動し、9月に戻ってきます。

 

(南極旅行/ロス海・亜南極9-4-2)