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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

植物相

植物相(FLORA)

 

深く乾燥した泥炭の土壌は、島全体の地表を覆っています。これらの土壌は森林や藪、草原やハーブに豊富な栄養を提供しています。水はけの悪い谷や高原では、タサク草やクッション植物が繁茂しており、深く盛り上がった湿原が形成されています。

 

スネアーズ諸島の植生は人間や外来種によって影響を受けていない特別な地域です。デイジー・オレアリア・リアリィは、スネアーズ諸島の藪と森林に繁茂しています。マトンバードスクラブは、5mの高さまで成長し、その内部は広大な茎と根の塊になっており、ウミツバメの巣穴でいっぱいになっています。2番目に大きなツリーデイジー、ブラキグロティス・スチュワーティアエは、海岸周辺のより安全な場所で生育します。

 

スネアーズ諸島には2つの異なる牧草地が形成されており、1つはポア・テナンティアナが、繁茂している地域。

 

もう1つはポア・アストンが繁茂する地域です。ポア・テナンティアナの牧草地は、鮮やかな緑が目を引きます。植物は広葉が垂れ下がるにつれて緊密な形をつくります。スチルボカルパ・ロブスタは密集して生育する事はありませんが、島の他の地域では、アスプレニウムとブレクナムシダと一緒に生育しています。これらの植物は、窪地など安全な地域に生育しています。西風が強く、これらの草原が生育できない場所では、ポア・アストンが繁茂しています。

 

島固有の植物、メガハーブやスネアーズアイランズ・アニソトーム・アキュチフォリアは、本島の限られた場所でしか見る事が出来ません。

 

沿岸地域に位置する場所には多くの色鮮やかな緑のコロバンサスムスコイドがクッションのように生育しています。岩の割れ目は、明るい緑色のマットの様な多肉植物のクラスラモシャタで満たされています。

 

クックのトモシリソウは草ではなく、アブラナ科やキャベツ科の植物です。この植物は最近、新種として認められました。崖の上に生息するこの植物には、レピジウム石灰菌という名前が与えられています。生息域は1ヘクタール未満と狭く、絶滅の危機に瀕しています。

 

(南極旅行/ロス海・亜南極9-3)