植物相
植物相(FLORA)
いくつかの領域には、森林がありますが、ほとんどはシダまたは牧草に覆われています。興味深いのは、風下にほぼ水平に枝が伸びていく、導入されたモントレーイトスギです。島は、全体的に丘陵になっており、最高地点は299mで、チャタム島の最南端近くの高原に位置しています。ピット島は、チャタム島よりもっと丘陵になっています。チャタム島には、多数の湖とラグーンが点在し、特に大きいのが、テ・ファンガ・ラグーンです。その他、フロやランギタヒの湖があります。またテ・アワイナンガやトゥクなど、多くの小川もあります。
チャタム諸島は、ニュージーランド本土の東にある複合的な群島です。8000万年以上(他では見れない、多くの植物が育つ十分な時間)孤立し、森の木々、巨大なハーブや海藻などがあります。現地の亜麻(チャタム諸島の亜麻)でも違いがあります。チャタム諸島には、雑種を含む、合計902の分類群が認識されています。また非公式に認められた種が27あります。400の在来種のうち41種(3つのハイブリットを含む)は、チャタム諸島の固有種です。また非公式の27種のうち13種は、諸島の固有種の可能性があります。
島特有のもので最もよく知られているのは、チャタム島ワスレナグサMyosotidium hortensia、チャタム島ノゲシEmbergeria grandifolia、Rautini Brachyglottis huntii(キク科)、チャタム諸島カカハAstelia chathamica(アステリア科)、Soft Speargrass Aciphylla dieffenbachiiなどがあります。さらにMyosotidium(ボラ科)とEmbergeriaはどちらも単一型の固有種です。つまりチャタム諸島にある両種は、世界を代表する唯一の種になります。チャタム諸島の植物は、ニュージーランド本土よりも、はるかに高い割合で色の付いた花を咲かせます。例:チャタム島ワスレナグサMyosotidium hortensia(青色)、Linen Flax Linum monogynum(青色)、チャタム島フウロソウGeranium traversii(ピンク色)、Swamp Aster Olearia semidentata(ふじ色)、keketerehe O. chathamica(紫色)、Giant Sowthistle Embergeria grandifolia(紫色)
チャタムにある種の葉っぱもまた、ニュージーランドよりも肉厚で大きな樹木です。またチャタムの植物は、一般的に幼生形態は見えません。
植物は、過去にニュージーランド地域の北部と南部の両方からチャタムへ繁殖してきました。チャタム諸島ニカウ(おそらくノーフォーク島とケルマデック諸島のヤシと類似性のあるRhopalostylis baueri亜種)、Kowhai(北島の西部でも見つかったSophora chathamica)、3種のへーべ(Hebe barkeri、Hebe dieffenbachi、Hebe chathamica)と北部の種と類似性があります。Swamp Heath(キャンベル島でも見られるドラコフィラム・ギョリュウバイ)、Keketerehe(フィオードランドとスチュアート島のユリオプスデイジーと密接に関係のある)、そしてRautini(スネアーズ諸島、ソランダー諸島やフォーボー海峡の小さな島々のBrachyglottis stewartiae)は、南部及び亜南極にある種と類似性があります。
チャタム諸島の海洋環境は、植物の生命に大きな影響を与えてきました。島には風が吹き、強風や塩分、曇り空、頻繁に通り雨を運び、時には、冷たい風をもたらします。しかし、極端な気温や干ばつ、霜、雪は稀です。年間の日照時間は、ニュージーランド本土の日当たりの良い地域の約半分です。
多くの植物は、このような条件に適応しています。Tarahinauなどの一部の種は、耐風性のある針葉があります。保護葉と小枝の柔毛質は、木や低木のデイジーの特徴であり、在来種の樹木は吹き飛ばされた後に自らを重ねるすばらしい能力を持っています。
他の種は、巨大な葉を作り出しました。例えば、チャタム諸島のワスレナグサMyosotidium hortensiやGiant Sowthistle Embergeria grandifoliaなど目がハーブです。巨大化は、木々や低木の中でも明白で、特に森の中で育つチャタム諸島カラムは、低木の種でも、断然に大きい種です。Tree Koromiko Hebe barkeriもその種の中で大きく、Akeake Olearia traversiiは、地球上で最大のデイジーの1つです。Button Daisy Leptinella featherstoniiは、木質の低木で、その種の他に生えている物は、全てハーブです。これらの顕著な拡大は、気候や長い期間の孤立および高い土壌肥沃度が起因している可能性があります。
クックのトモシリソウなどメガハーブやボタンデイジー、肉厚なハーブは、島に生息する何百万もの海鳥の影響により、進化し繁殖していきました。一部の海鳥の減少によっては、これらの豊富な植物の減少もありました。他にも冷たく湿った曇天の気候は、チャタムの植物たちに影響を与えます。シダは森の中で優勢で、幹に森の木々の苗やフィルム状のシダ及び蘭に発芽部位を提供します。泥炭は、主にミズゴケやTarahinau needlsの落ち葉から、何千年もの蓄積された植物物質で発達していきました。
人々は何百年もの間チャタムに住んでいて、多くの植物が導入されています。最も重要な導入の木は、モリオリ人によってニュージーランド本土から持ち込まれたカラカやコピです。それは、小さな森で栽培され、やがて広く広がっていき、森の中で自生するようになりました。その堅果の核種/種子は、生で食べると非常に有毒ですが、適切に調理されたものは、重要な炭水化物の源になります。また、モリオリの人々は、しばしば、鳥や人型の華やかな彫刻をコピの木の幹に施し、これらの樹形文字は、スピリチュアリズムの発端の一種として使用された可能性があると考えられています。
他のニュージーランド本土の植物は、近年持ち込まれ、今では、ニオイシュロラン、ツリーフクシア、トゥトゥ、カラムや亜麻があります。また不穏なことに他国からの雑草であるハリエニシダやエニシダ、sera guinera、サルオガセ、スウィートブライヤー(野ばらの一種)、コトネアスター、ニワトコ、ヒマラヤ・ハンーサックルなどが懸念されています。悪いことに、現地ではクランベリーと知られている、チリアングァバ。それは、チャタム島の泥炭地で繁殖することに最適で、制御されない限り、在来種の植生を徐々に減らしてしまいます。
(南極旅行/ロス海・亜南極7-3)