植物相
植物相（FLORA）
厳しい天候にもかかわらず、オークランド諸島には多くの種の動植物が生息していますが、世界の他の場所では見ることができません。オークランド諸島は亜南極諸島全体で維管束植物（いかんそくしょくぶつ）が最も豊富です。235の分類群が記録されていて、そのうち202は固有のものです。島にはニュージーランド地域で最南端の森林があり、ニュージーランド固有種のサザンラタと呼ばれる赤い花を咲かせる樹木が広がっています。木性シダは南限に達しています。
オークランド諸島の植生には標高帯が明確になっていて、次のように要約することができます。海水のしぶきがかかる場所にはハーブがよく生育しています。
これよりも高く露出した場所ではタソック草が広がる土地です。より高い、閉ざされた場所（特に北部と東部）ではサザンラタが生い茂る森が広がります。さらに上り坂の森では、非常に密な亜高山低木地帯に代わり、多くの場合、ハーブ草原の湿地がモザイク状に形成されます。湿原は木々やハーブ、タソック、シダ、コケが混在し、島で最も多様なコミュニティのひとつです。島々の頂上は広範囲なタッソク草の景観で覆われています。
（南極旅行／ロス海・亜南極4-3)
