ミナミツチクジラ
ミナミツチクジラ(Arnoux’s Beaked Whale)
この歯クジラは平均体長が9mで体重が6.4トンになります。体色は青灰色で、球根状の額、通称「メロン」と言われる突き出たくちばしを持っています。下顎は上顎以上に伸びて前の一対の歯が見えています。ミナミツチクジラには歯が二組しかありませんがいずれも下顎に生えています。胸ひれは広くて丸みを帯び、背びれは小さく三角形をしていてかなり後にあります。尾は大きく尖っていて、V字型の切れ込みは殆どありません。
雌雄ともたいてい背と脇腹に青白い傷がありますが、これはおそらく交尾の争いのときに他のミナミツチクジラの歯で傷つけられたものです。このクジラの生態もあまりよく知られておらず、その生活形態も殆ど分かっていません。浜に迷い込んで座礁したクジラの胃の中からイカのくちばしが見つかっています。サウスジョージア島と南極半島での生息が記録されています。
(南極旅行&南極クルーズ6-9-7)