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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

チドリ目カモメ科カモメ属

チドリ目カモメ科カモメ属(Gulls)
カモメは主に沿岸地方に棲む海鳥ですが、ミナミオオセグロカモメのように高緯度で繁殖する種類はしばしば冬の間、外洋を長距離移動します。

長く幅広い翼を備えている割には、カモメはアホウドリやミズナギドリほど長い距離を飛ぶことができません。水掻きのある脚を持ち水面を巧みに泳ぐことができます。彼らもまた捕食性の海鳥ですが、トウゾクカモメほど獰猛でもなく、度々捕食に失敗します。彼らは、生命力が強くあらゆる機会を利用して生き残ろうとします。必要とあればゴミあさりもしますし、ありとあらゆる物を食料とします。しばしば船から人が食べ残したものを投げてくれないかと期待して船の後をずっと追ってきたりします。実際人間たちが頭を悩ませるゴミ問題の増加に伴って、カモメたちの種類や分布も次第に広がっています。カモメは地上からも水面からも餌を摂取しますが、水の上に浮いてしまうので、ほとんど水中に潜ることがありません。

ミナミオオセグロカモメは極めて大型で典型的なカモメの姿をしています。頭、体、そして短く丸い尾は白く、背中の羽根の部分は黒色をしています。くちばしと脚は黄色です。南極にはこの種のカモメしか来ませんのですぐに見分けられます。若鶏は3年目の冬を迎えるまではまだらの茶色をしています。ミナミオオセグロカモメの分布は非常に広く、南大洋だけではなく、南米、南アフリカ、ニュージーランドにも生息しています。岩や岩棚の上で巣ごもりしますが、だいたいカサ貝の殻で囲まれた有機堆積物で巣を作ります。カサ貝は彼らにとって重要な食料でもあります。一度に3~4個の卵を産み、雌雄で卵を温め、餌を与えます。

(南極旅行&南極クルーズ6-7-11)