繁殖(REPRODUCTION)
妊娠したメスのホッキョクグマのみ冬の間は、巣穴にいます。他のホッキョクグマは1日中真っ暗な冬の間でも活動的です。
ノルウェーと北極圏の間にあるスヴァールバル諸島のメスは、5歳になると繁殖期を迎えます。オスはそれよりも後に成熟し、8歳~10歳になるまで成長し続けます。
大きなオスは、何匹かのメスと同じ季節に繁殖活動をします。ホッキョクグマは4月~5月に子作りをします。この時期は何キロも離れたメスの匂いをたどっていきます。
ホッキョクグマは着床が遅く、春に交尾をしますが、卵子は9月~10月前に発達しはじめます。妊娠したメスは晩秋に出産用の巣穴を作り、約4ヶ月間入ります。巣穴にいる間は、冬眠をしてエネルギーを温存するために代謝と体温を下げます。
1月の初旬には出産をします。子供はとても小さく、生まれた時は約500gしかありません。たいてい、ホッキョクグマは2匹の子供を産みますが、1匹から3匹までの範囲です。ホッキョクグマのミルクは脂肪分が多いので、子供は安全な巣穴ですぐに大きくなります。3月下旬から4月上旬に家族で冬の巣を離れる時には体重は10kgくらいになります。母親が次の子作りの時期を迎えるまでの約2年半の間は、子供たちは母親と一緒です。小さい時期の生存率は低く、3匹に1匹しか2歳になれません。大人になると生存率は高く、典型的に15歳から25歳まで生きます。
(北極旅行/極東ロシア12-3)