コリャーク族(KORYAKS)
居住地区
コリャーク管区と隣接した地域
公用語
コリャーク語。9つの方言、うち2つはアリュートル語とケレク語は独立した言語とみなされています。
公用語の所属
チュクチ=カムチャツカ語族(パレオアジア諸語)
文化の中心地
パラナ
伝統文化
伝統的な遊牧トナカイの牧畜や狩猟、海の哺乳類の狩猟、沿岸、陸の遊牧文化
民族地理学
コリャーク族は、カムチャツカ半島の北から中央部にあるカムチャツカ州に行政上関連するコリャーク管区の先住民です。山の多い土地で、ほとんどがツンドラに覆われています。州の南半分は火山活動中の地域です。コリャークの居住地は北部と南部がエヴェン人、北部がチュクチ人とChuvans、南部がイテリメン人とカムチャダール族と重なっています。人口は前世期から少しずつ増加しています。
遊牧トナカイ牧畜
遊牧民であるコリャーク族は、早い時期からロシア人に服従し、ロシアに併合されました。エヴェン人とユカギル人は、18世紀のチュクチ同様に沿岸部のコリャーク族を攻撃しました。 この争いと1769年~1770年の天然痘の流行により先住民の人口が1700年の約10,000人から1800年の約4,800人と大幅に激減しました。
コリャークの2つのサブグループは、それぞれの異なる言語のためにソビエト時代以前には、他の民族グループとみなされていました。1つ目のグループは、アリュートル人でカムチャツカの地峡とペンジナ湾(Penzhinskaya Guba)の東に住んでいて、小規模のトナカイの繁殖と海での狩猟や漁をしています。2つ目のグループは、ケレック(Kerek)で、チュクチ半島のナバリン岬にとても小さなグループが残されています。
生活様式と田舎の人々
コリャークは、チュクチのように伝統的にアザラシの毛皮で出来たボート、犬ぞり、トナカイを使い、定住性の海岸や海洋哺乳類の狩猟や漁をする社会です。伝統的なキャンプや海岸の村は、現在でも毛皮で覆われたフレームの建物であるヤランガテントを使用しています。 コリャークのヤランガは大きく、19世紀後半から20世紀前半まで25人もの家族を収容する事ができました。
トナカイの牧畜やサーモン漁業はコリャークの基本的な仕事です。コリャークのトナカイの群れは、大きいことで知られ、何千頭も飼っています。現在、トナカイの牧畜家は、半分遊牧民のように暮らしています。
海岸のコリャークは、伝統的な1年のサイクルを持っています。春は、海の哺乳類の狩猟と海岸での漁、 夏(7月)は、サーモン漁、 秋(9月~10月)は、海の哺乳類の狩猟と海岸のカニなどの漁、 冬(11月~3・4月)は毛皮動物の狩猟を行って暮らしています。川や河口でのサーモン漁は、コリャークにとって経済的に最も重要な仕事になっています。
(北極旅行/極東ロシア9-4)