動植物(FAUNA AND FLORA)
植物相と植生(Flora and Vegetation)
最近の情報によると、カムチャツカの植物相は、89科、411属、1170種と亜種の維管束植物が数えられます。主な森には、ストーンバーチ(樺)で、柳、ドロヤナギ、ヤマナラシ、ハンノキや川に沿って氾濫原で育つ他の木々があります。また、グイマツやエリアンスカヤ(Ayan Spruce/トウヒ属の針葉樹林)、やウダイカンバなどは、半島の中央部に生えています。
また、コウヤマキやハンノキ潅木(alder shrubs)が、山やツンドラの森林を覆っていて、絶滅危機にある珍しい40種の植物が、温泉や噴気孔の周りで見られ、その内4種類はカムチャツカ固有のものです。
鳥類ハイライト(Birding Highlights)
カムチャツカには広い範囲の生息地があり、気候は極端です。これらの要因は、野鳥の生態に大きな影響を与えています。カムチャツカは、極地に旅する渡り鳥の主要な渡り経路で、多くの種が繁殖のために短期間飛来します。
1999年にカムチャツカ生態学機関による報告書によると、コマンドルスキー諸島やカムチャツカには284種類の鳥類が記録されています。
地域内の広範囲の海岸線や島々で、浜鳥や海鳥は、17種のカモメや アジサシが記録されています。 珍しいコバシウミスズメとマダラウミスズメを含む13種のウミスズメ科が繁殖しています。
広範囲の湿地帯、特に北部カムチャツカをみると、たくさんの水鳥が記録されています。少なくとも13種が繁殖し、45種が仲間からはぐれたり、短期間生息したりしています。ハイライトの1つは、世界で一番大きなワシの1つであるオオワシです。特に珍しいヘラシギがカムチャツカの北方で見られます。
哺乳類(Mammals)
43種類の哺乳類がこの地域に生息していて、その中の31種が海洋哺乳類です。ヒグマの中でも大きなカムチャツカヒグマの生息数が世界で最も多い場所の1つです。
他の哺乳類は、毛皮目当てで狩猟されるクロテンが特に貴重で、今日でも高い値段で取引されています。クズリ、オオカミ、ホッキョクギツネが今でも狩猟されています。ユーラシアのフォレストトナカイが数世紀もの間、群れを作っていて現代でも生息しています。
標高600m以下に滅多にいないマウンテンシープが山の高い場所で生息しているのが見られます。ヘラジカやムースは、カムチャツカの森で狩猟されています。
カナディアンビーバーとミンクが商業目的で乱獲され、1900年代のはじめにオオヤマネコとリスが南から半島に移住してきました。
海洋哺乳類は、トド、キタオットセイ、ラッコやコククジラ、ミンククジラ、シロイルカ、ホッキョククジラ、シロナガスクジラ、ザトウクジラなどたくさんのクジラ種がいます。
(北極旅行/極東ロシア5-4)