(1)上陸観光と野生生物
上陸観光の際は、野生生物や植物の生態系へ影響が及ばないよう最大限の注意を払って行動してください。
●以下が規約の要旨及び本クルーズの必須条件となります。
・常にエクスペディション・チームの指示に従う事。
・集合、出発、最終帰船時間を厳守する事。
・他の乗客を待たせない事。決められた出発時間より前に上陸地点に戻る事。
・決して勝手に一人で遠くまで歩いて行ったり、沿岸に待機しているエクスペディション・チームの目の届かない所に行かない事。
・船が警笛を鳴らしたり、エクスペディション・チームからの召集があれば即座に上陸地点に戻る事。
・常にエクスペディション・チームとアイ・コンタクトを取る事。
・氷原の上を歩かない事。
雪に覆われた下がクレバスになっている可能性があります。
・上陸場所では常に禁煙です。
・上陸場所ではゴミを落としたり、記念に小石や草花を持ち帰ったり、小用をしたりしない事。
・ゴミになりそうなフィルムの箱やケース、ティッシュなどを持ち込まない事。
・上陸場所に持ちこんだ物は全て本船に持ち帰る事。
●野生生物の近くでは
・絶対に野生生物に触らないこと。
・全ての野生生物から5メートル以内に近づかない事。特に鳥の営巣地からは適切な距離を保って観察する事。
・万一野生生物が変な吼え声をあげたりした場合、それは野生生物が危険を察知して攻撃状態に入る事を意味します。外見上は恐怖を感じている様に見えなくても、何らかの脅威を感じているのです。また親鳥がおびえて一旦巣から離れてしまったら、巣の中の卵や雛鳥に生命の危険がある事をご理解ください。
・オットセイは見かけより獰猛な動物です。オットセイの周りでは15メートル以上の距離を保って行動すること。
・常に野生生物に道を譲る事。
・野生生物と海岸の間に立たないように注意する事。
●常に自分の周りで何が起こっているかに注意を払う事。
・ゆっくりと行動し、背後の動きに注意する事。
・鳥が頭上を飛び回ったり、大声で鳴いたりする場合、それは貴方が彼らの巣や雛鳥の傍近くに寄り過ぎていると警告しているのです。そのまま静かに後退して元の道に引き返してください。
・急激な身振りや動きをしない事。
・物音を立てずに行動し、大声をあげたり突然声を発したりしない事
・出来れば身体を低くして行動する事。そうすれば動物に与える脅威は少なくなり、良いアングルでの写真撮影が出来ます。
・動物にカメラに向かってポーズを取らせたり、無理に何らかの反応を引き出そうとしたりしない事。
・辛抱強く動物を観察していれば必ず良い結果が得られるでしょう。
・野生生物を観察する際には長時間身動きせずに立って見ているのがベストです。
●乏しい植物の保護
・コケや地衣類や草が密生した地面を歩かないように。それらは非常にデリケートで、成長するのに何年もかかっています。一度失われたら戻るまでにまた何年もの年月がかかります。
・上陸前のゴム長靴の消毒と帰船後にゴム長靴の洗浄と消毒を行ってください。
・上陸場所では足跡のほかは何一つ残さないように。
●基本原則
野生動物・植物、歴史的遺跡、自然環境を荒らさないこと
(2017-18 南極旅行乗船ガイド16-1)