ヒゲクジラ類
サウスジョージアでの捕鯨対象は海水からヒゲで餌を濾しとって食べるヒゲクジラ類でした。それらにはセミクジラ類とナガスクジラ類の2組があります。
ザトウクジラは比較的岸に近い場所を泳ぎ、近くに寄るのも容易なので、世界中で良く知られた種類です。そのため、捕鯨の対象になりやすく、サウスジョージアではたちまちのうちに減ってしまいました。大きな胸鰭が特徴で尾ひれの裏側は白です。
捕鯨業者にとって最も重要なのはシロナガスクジラとナガスクジラの最大2種でした。完全保護される直前にはシロナガスクジラは当初の5%にまで減ってしまい、今ではごく稀にしか見られません。
3番目に大きいイワシクジラはより大きい2種が少なくなるまではそれほど捕鯨の的にはなりませんでした。
ミンククジラは最も小型のヒゲクジラで、鯨としてはあまり小さいのでサウスジョージアの捕鯨基地が閉鎖されるまで捕獲対象にはなりませんでした。
ミンククジラはまだ小さな群れで見られ、捕鯨時代より増えているかもしれません。
(南極旅行/サウスジョージア島20-1)