漁業
訪問者がその証拠を見る事はほとんどありませんが、漁業はサウスジョージアの主産業です。サウスジョージアの収入(2011年で300万£)の約70%は入漁権発行収入です。その収入は漁業パトロール船、ファロスSG号の運行経費に代表される漁業調査と保護の経費を賄っています。
サウスジョージア周辺で大規模な漁業が始まったのは1970年台初めです。
スコシア海のオキアミ漁業の急激な拡張に伴い、直接対象ではない幼魚への影響が懸念され、南極海海洋生物資源保存委員会(CCAMLR通称カムラー)が1982年に設立されました。
カムラーは南大洋の海洋生物資源の合理的利用及び保存を目的としています。
毎年、南大洋の海域別の商業魚種の総漁獲可能量を設定しています。
サウスジョージアおよびサウスサンドイッチ政府は1993年、200海里排他的経済水域を設け、生態系の総合的取り組みというカムラーの枠組みでの漁業管理体制を始めました。これは漁獲対象種およびその捕食種類(魚を食べる鯨、アザラシ、海鳥等)両方へのインパクトを最小限にすることとなります。
上記政府は頻繁にカムラーより厳しい規制と低い漁獲可能量を課します。
漁業規制は各漁船に漁獲量を限定した入漁権を発行する事により実行されます。
この入漁権は漁業会社にその他の厳しい規制にも準拠する事を条件付けています。
全ての漁船は科学オブザーバーを乗船させ、アホウドリや他の海鳥の混獲を避けるための様々な方策を実行するよう要求されてもいます。今やこの保護海域での漁業はおそらく世界で最もうまく規制されていると言えるでしょう。
(南極旅行/サウスジョージア島12)