コンブの林

「その日朝の10時ごろ、昆布群を通り過ぎた。陸が近い証拠でうれしかった｡」ジェームス・カード号に乗ったシャクルトンと5名はついにサウスジョージアに近づいている事を知ったのでした。サウスジョージア沿岸は他の海域にも見られるオニコンブ類の密集した林に囲まれています。
南極オニコンブDurvillaea antarctica（褐色藻）は断崖下の磯の波の中を渦巻いています。最大種はオオウキモで、40mの水深の海で30mもの長さに成長します。
これらは海中森林の林冠(りんかん)（森の木々の最上部）を形成しており、細長い褐色藻類のHimantothallus grandifoliusはずうっと下の赤葉藻類のそばに広がっています。コンブの森は多くの無脊椎動物の棲家となっており、何種類かの稚魚にとって安全な保育所なのです｡

（南極旅行/サウスジョージア島9-3）