海洋生物

南大洋の生態系は食物連鎖の網が短いので単純だとよく言われます。
最も簡単で良く知られているのは、珪藻類→オキアミ→クジラです。
しかし、フジツボやカニなどを除いて、南極海は生物の種類も豊富で食物連鎖は他の海域と同じように複雑です。
例えば、イカはオキアミの天敵であると共にマッコウクジラ、アザラシ、そしてアホウドリなどの餌ともなります。さらに、色々な生物が大きさの異なるオキアミを食べたり、異なった場所で捕食したりしているのです。

サウスジョージアの海鳥5,300万羽だけでも、毎年推定780万㌧の餌を食べており、そのうちの三分の2はオキアミです。
海鳥の中で最も食べているのはマカロニペンギンでほとんどオキアミばかり400万㌧近く食べており、ナンキョククジラドリは230万㌧を食べています。これらのオキアミは、繁殖のために集まってくる海鳥が雛に餌をやる夏の間に食べられます。

（南極旅行/サウスジョージア島9）