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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

地震学

スコットランドのオットセイ猟師ジェームス・ウェッデルは1823年、丘の上から六分儀で太陽の高度を測る際に、水銀を皿に乗せて人工的な水平線を作り出しましたが、水銀表面の振動のために正確な測定ができませんでした。それはサウスジョージアでの最初の地震活動の観測でした。
スコシア弧状列島の中のサウスジョージアの位置が火山活動の活発なサウスサンドイッチ諸島に近い事は地震活動観測に適した場所と言えます。キングエドワード・ポイント背後のホープ・ポイントにある地震計は1996年に設置され、そのデータはインターネットを通して自動的に世界中の研究者に発信されています。
微震程度は毎日記録されており、時々大きな地震波がサウスサンドイッチ諸島方面から伝わって来ます。

ホープ地震計は世界中にある100以上の地震観測ネットワークの一部で、ネットワークの隙間を埋めています。その記録はスコシア海や南極大陸内部のマントルの構造、そして地球の核を研究する上で貴重です。
地球の核を研究するためには、地球の反対側で起きた地震の地震波が核を経由してホープ地震計に届いたものを記録します。
ホープ地震計は日本近海、島列島などの地震の測定に最適なのです。逆に、ホープからのデータはサウスサンドイッチ諸島海域で起きている大きな地震の時間と場所を記録するのに重要で、日本でもその地震波を感知しているかもしれません。

(南極旅行/サウスジョージア島5-1)