南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

視覚と聴覚

視覚と聴覚 (Sight and Hearing )
暗い所で良く見える事は鰭脚類にとって有益です。
太陽光がほとんど届かず、生物発光する生物のぼんやりとした、わずかな光だけが唯一の明かりと言うような暗闇で捕食するからです。鰭脚類の眼は大きくて、明るい所よりも薄明りの方が良く機能します。
眼は水中で良く見えるようにあまりにも適応しているため(角膜の湾曲が2重)陸上では乱視となります。
しかし、鰭脚類の角膜の屈折率は水と同じなので、水中で乱視は打ち消されて、わずかな光に瞳孔は大きく開き、物の像は眼球のレンズに補正されて正しく映ります。

鰭脚類の外耳は貧弱です。アシカ科は巻物のような形の耳たぶがありますが、内耳へ音を正しく伝える機能はほとんどありません。
アザラシ科とセイウチ科は外耳が全く無く、頭の両脇に小さな穴があるだけです。
鰭脚類の外耳の形をよい聴力を持った陸上動物と比べてみてください:キツネのレーダー受信アンテナのような耳やシカの長くていつも立っている耳などを。
それでも鰭脚類の水中での聴力は、我々人間の空気中の聴力より優れているのです。

(北極旅行&北極クルーズ6-60)