コククジラ
コククジラ (Gray Whale)
コククジラは唯一、海底で餌を漁るクジラです。
泥をさらってはクジラヒゲで海底に住むヨコエビ類や甲殻類を濾しとって食べます。太平洋側メキシコで繁殖し、北米沿岸を北に回遊してユニマク水路（アリューシャン列島）からベーリング海とチュクチ海、ボーフォート海の夏の餌場に向かいます。
成獣は平均で長さ14㍍、重さ33㌧あります。
たくましい体格をしていて三角形の頭部をしています。
上あごは比較的細くて両側に180枚ずつの黄色をしたヒゲ板がついています。
斑紋のある灰色の表皮はフジツボなどで覆われて時々寄生生物の鯨シラミが集まってオレンジ色になった所もあります。
背びれの代わりに低い背中の瘤があって、これに尾ひれの背筋の瘤が数個続いています。コククジラが2～3頭の群れで回遊している時に海面で跳躍（ブリーチング）したり、尾で水面を叩いたりする（ロブテイリング）ことがあり、分娩場所では船の近くによって来ることでも知られています。
（北極旅行&北極クルーズ6-49）
