マダラフルマカモメ(Cape Petrel)
独特のまだら模様で飾られたこれらの小粋な「小さな食いしん坊」は、エサを食べながら水をつつくというハトのような習性を持っています。
名称:マダラフルマカモメ(Cape Petrel, Cape Pigeon, Pintado Petrel, Cape Fulmar)
学名:Daption capense
体長:40cm
体重:450〜480g
生息域:亜南極の島々
保全状況:低危険種(Least Concern)
食性:甲殻類、イカ、魚類
外見:頭、嘴、前翅は黒い。翼に白い斑点がある。背中と上翅の内側は白と黒の混色で、翅と尾の羽の先端は黒色です。下面は白色。
マダラフルマカモメは、どうやって餌をとるの?
オキアミを捕まえるために、泳ぎながら水面をつついて餌をとることが多いです。また、時には潜水してオキアミを漉し取ることもあります。また、海に捨てられた魚の排泄物を取るために、漁船を追いかける鳥の一種としても知られています。
マダラフルマカモメは、餌をめぐってかなり攻撃的になり、たとえそれが同種であっても、悪臭を放つ胃液を競争相手にぶっかけて追い払おうとします。
マダラフルマカモメは、社会性があるのでしょうか?
海では大きな群れを作って採餌します。繁殖期には陸上でゆるやかなコロニーを形成し、主要な巣の場所をめぐって激しい競争を繰り広げます。
マダラフルマカモメは、どのくらいの速さで飛ぶのですか?
マダラフルマカモメは、秒速約18mで飛行します。
マダラフルマカモメの出産儀式は、どのようなものなのでしょうか?
マダラフルマカモメは、5歳で性成熟を迎えます。マダラフルマカモメは、10月中旬頃にコロニーのある場所に移動します。コロニーは海岸線から1km以内の崖の上や平地に作られます。小石で作られた巣は、張り出した岩の突起の下にあり、風雨から身を守るために利用されています。
交尾ペアの大半は一夫一婦制で、前シーズンのパートナーと交尾します。11月に1個の卵が産み落とされます。その後45日間、両親が交代で卵を孵化させます。卵が孵化すると、親はヒナの世話と餌を食べに行くことを切り替えます。
ヒナに栄養を与えるため、吐き戻しという形で雛に栄養を持ち帰ります。ヒナは孵化後45日ほどで羽化します。
マダラフルマカモメの寿命は?
マダラフルマカモメの寿命は約25年です。
現在、何羽のマダラフルマカモメがいるのでしょうか?
マダラフルマカモメの個体数は、世界で約200万羽と推定されています。
マダラフルマカモメの天敵はいますか?
トウゾクカモメ類は、マダラフルマカモメの卵やヒナを捕食します。
マダラフルマカモメに関する7つの事実
・マダラフルマカモメは、マダラフルマカモメ属の唯一の仲間です。
・マダラフルマカモメは、他のウミウシ科の仲間と同じように、胃の中の隔壁(proventriculus)と呼ばれる部分にオイルを溜めているのが特徴です。このオイルは長い飛行中の栄養源として使われたり、吐き出させて子供に食べさせたり、また捕食者に噴射する防御手段として使われることもあります。
・また、鼻腔の上方には、塩分の多い海域で摂食した際に余分な塩分を排出するための塩水腺があるのも、ミズナギドリ科に共通する特徴です。
・マダラフルマカモメは、2つの亜種があります。
1. Daption capense australe – ニュージーランド近くの亜南極の島々。
2. Daption capense capense – ニュージーランド近海以外の世界中の亜南極の島々。
・マダラフルマカモメの学名「Daption」は、古代ギリシャ語で「小さな食いしん坊」を意味する言葉に由来しています。「Pintado」はスペイン語で「描かれた」という意味です。
・「マダラフルマカモメ」という別名は、この鳥が水をつつきながら食事をする習性に由来しています。「Cape Petrel」の「Cape」は、最初に確認された喜望峰にちなんでいます。
・マダラフルマカモメは、海鳥の中で唯一、独特の斑紋を持つ鳥です。
【南極旅行/オーシャンワイド南極の手引き】
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