ポーレット島(Paulet Island)
大きなペンギンの営巣地があるため、この南極の円形の島は極地の鳥愛好家の間で人気の場所です。
火山性で地熱のあるポーレット島
ポーレット島は、南極半島の北東端に位置し、ダンディー島の南東4.5km、直径1.5kmにあります。溶岩流からなるポーレット島は、小さな頂上クレーターを持つ噴石丘が特徴です。地熱のおかげで、ポーレット島は多くの場所で氷のない状態を保っています。
ポーレット島の重要鳥類生息地
ポーレット島には約10万ペアのアデリーペンギンの営巣地があり、バードライフ・インターナショナルによって重要鳥類生息地に指定されています。また、キバナウ、ミナミオオセグロカモメ、ユキドリなども営巣しており、野鳥写真家や南極の野生動物愛好家にとって貴重な上陸地となっています。
ポーレット島の多彩な歴史
ポーレット島は、1839年から1843年にかけて行われたイギリスの南極探検隊ジェイムズ・クラーク・ロスの乗組員によって発見され、イギリス人船長ジョージ・ポーレット卿(Lord George Paulet)にちなんで名づけられました。
その後、1903年にスウェーデンの探検家オットー・ノルデンショルドの船、アンタークティック号(Antarctic)がポーレット島沖で沈没し、生存者が石造りの小屋を建てたのが始まりです。この小屋は、ケルンや墓とともに、ポーレット島の史跡・記念碑(HSM 41)としてまとめられています。
【南極旅行/オーシャンワイド南極の手引き】
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