スノーヒル島(Snow Hill Island)
世界最大級のコウテイペンギンのコロニーがあり、人気の島ですが、あまり訪れる人はいません。
スノーヒル島という名前にふさわしく
南極のウェッデル海に浮かぶスノーヒル島は、ほぼ完全に雪で覆われています。その歴史もさることながら、最も多くの人が訪れるのはコウテイペンギンのコロニーです。近年、幸運にもスノーヒル島のコロニーを見ることができましたが、この南極の遠隔地では特に天候と氷に翻弄されます。
スノーヒル島で立ち往生:簡単な歴史
1902年、スウェーデン南極探検隊のオットー・ノルデンショルドは、スノーヒル島の北東部、氷から離れた場所に6×8mの小屋を建てました。その後、彼と3人の探検隊員は二冬をそこで過ごしましたが、計画されていた越冬は一冬だけでした。
ノルデンシェルドの船、アンタークティック号(Antarctic)は、彼等を救援するためにフォークランド諸島から帰還中に氷に押しつぶされ失われてしまいました。乗組員たちはなんとかポーレット島にたどり着き、粗末な小屋で越冬しましたが、ノルデンショルドと3人の乗組員はスノーヒル島で2度目の冬を過ごすことを余儀なくされました。
遭難した隊員たちは、何ヵ月も過酷な環境で過ごした後、ようやくアルゼンチン海軍のコルベット号に救助され、他の探検隊員たちと再会することができました。スノーヒル島にあるノルデンショルドの小屋は、今日でも残っています。現在では南極大陸で最も古い小屋であり、公式の記念碑となっています。
スノーヒル島のコウテイペンギンの詳細
スノーヒル島のすぐ南にはコウテイペンギンのコロニーがありますが、荒天や流氷のために到達できないことも多いです。スノーヒル島には流氷が多く、遠くからやってくるペンギンは、流氷の上に乗っていることもあります。
また、シャチ、ザトウクジラ、ミンククジラなどの野生動物やヒョウアザラシ、カニクイアザラシ、ウェッデルアザラシなどもこのあたりのウェッデル海の航海で見られるかもしれません。
【南極旅行/オーシャンワイド南極の手引き】
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