南極海峡(Antarctic Sound)
南極半島の北東端にある海峡で、ブランスフィールド海峡とウェッデル海を結んでいます。
南極海峡の寸法と名前の由来
南極海峡は、全長約60km、最狭部で幅15km弱の海峡です。南極海峡の名前の由来は、スウェーデンのオットー・ノルデンショルドが1901年から1904年にかけて行った南極探検で使用した船の名前(アンタークティック号/Antarctic)にちなんで名づけられたと言われています。
氷山小路または南極海峡
南極海峡は、巨大なテーブル型氷山によって塞がれ、ウェッデル海への船の往来を阻むことがあるため、「氷山小路」と呼ばれています。この氷山は、ウェッデル海の南端にあるロンネ棚氷、ラーセン棚氷、フィルヒナー棚氷から切り離されたものです。
南極海峡は、大聖堂のような氷山とトリニティ半島の氷河に覆われた山々が、南極半島北西部とは異なる独特の表情を見せる荒涼とした場所です。
南極海峡に生息する印象的な動物たち
南極海峡の野生生物は、その景観と同様に豊かです。クジラが頻繁に訪れ、海岸沿いのいくつかの場所ではペンギンの営巣地を見ることができます。南極海峡には、南極大陸最大級のアデリーペンギンの営巣地、ホープ・ベイがあります。この営巣地には約12万5000組のペアが営巣していますが、立ち入りは制限されています。
南極海峡のアルゼンチン人入植地
ホープ・ベイには、アルゼンチンの大規模な入植地兼研究施設「エスペランサ基地」があります。40棟あまりの入植地に、子ども連れの家族を含む約80人が暮らしています。1978年、南極大陸に住む最初の人類が誕生したのも、このエスペランサ基地でした。また、近くにあるブラウン・ブラフでは、南極大陸に上陸することができます。
【南極旅行/オーシャンワイド南極の手引き】
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