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【スタッフレポート】南極クルーズ10日間
2018年2月、クォーク・エクスペディションズ社が運航する南極半島クルーズ10日間に乗船しました。
私は南極クルーズだけでなく、海外旅行自体も初めての経験でした。
出発前は写真や動画で見ていた南極の景色や野生生物の観察を実際に感じることができる楽しみで胸を膨らませながら旅支度をしていました。
2018年2月18日(日) 1日目
いよいよ出発日。心を躍らせながら成田空港で出発を待っていました。
エミレーツ航空を利用し、ドバイ経由でブエノスアイレス・エセイサ空港を目指しました。
夜22時、ドバイへ向け出発です!
機内は深夜0時になると消灯し、機内の天井が星空を見ているかのようにライティングされていてとても綺麗でした。
2月19日(月) 2日目
朝4時30分、ドバイ空港に到着。
ドバイで乗換えて、ブエノスアイレスへ向かいました。
搭乗時間までロビー内を散策。
ロビー内は、迷子になりそうなくらい広く、車なども展示してありました。
朝7時10分、いよいよブエノスアイレスへ向け出発!
夜20時、ブエノスアイレスのエセイサ空港に到着。
アルゼンチンは季節が夏のため、夜でもとても暑かったのを覚えています。
ティエンダ・レオン社でレミースのチケットを購入し、
レミースで集合場所であるエンペラドールホテルを目指します。
エンペラドールホテルまで約40分を要しました。
ホテルでのチェックイン時に、パスポートの提示とクレジットカードの登録をして、
チェックイン。ホテルのスタッフからクォーク社の黄色の乗船用荷札と翌日のインフォメーションを受け取り、部屋に入りました。
夜11時までに黄色い荷札をスーツケースに取り付け、部屋の外に出しました。
モーニングコールはフロントでお願いできますので、チェックイン時にお願いをしておくと便利です。
明日はいよいよ南極クルーズに出港!
移動で疲れた体を休ませるため、早めに就寝。
2月20日(火) 3日目
朝、ホテルよりモーニングコール。
地下1階のレストランでコンチネンタルブレックファースト。
ここで南極クルーズに参加する方達とお会いしました!
朝食後は、ホテルをチェックアウト。
ロビーでクォーク社の現地係員がおり、チャーター機の搭乗券を受け取り、アエロパルケ空港までの送迎バスに乗りました。
空港到着後、手荷物検査を行い搭乗ゲートへ。
いよいよウシュアイアに向けて出発です!
機内では昼食が用意されていました。
午後、ウシュアイア空港に到着!
南米最南端にやってきたので、気温が低く肌寒かったです。
荷物はブエノスアイレスのホテルで回収されるとそのまま自分の客室まで届けてくれましたので、空港で荷物の受け取りなどもなく大変便利でした。
植物検疫を行い、港の駐車場までの送迎バスに乗車。
港の駐車場到着後、一旦解散し、集合時間まで自由行動でした。
集合時間になると、空港から乗ってきたバスと同じバスに乗り込み、港の駐車場から客船までバスで移動しました。
到着後、今回の南極クルーズで利用するオーシャン・エンデバー号に乗船。
乗船後、パスポートを預けて部屋のクルーズカードを受け取りました。
クルーズカードは部屋のルームキーと身分証明書(ID)をかねており、船内でのショッピングやバーの利用時にクルーズカードを提示する事になります。
その後部屋に入り、スーツケースが届いているか確認。
そしてウシュアイア港を出港。いよいよ南極クルーズの始まりです!
ついに南極クルーズが始まるという実感が湧いてきました。
そしてもうすぐ南極の景色や野生生物を見ることができる!と気持ちがだんだんと昂っていました。
船内ではエクスペディションスタッフの紹介や船内での施設の紹介などがあり、
その後全員参加の避難訓練を行いました。
夕食はビュッフェ形式でした。
種類はとても多く、日本では見たことがない料理もありました。
どの料理も美味しくて、料理の種類も多いのでついつい食べ過ぎてしまいました。
翌日からの夕食はコース料理でした。
夕食後、パルカとゴム長靴の配布が行われました。
いよいよ南極クルーズの始まりだと思うと楽しみで夜が眠れませんでした。
2月21日(水) 4日目
この日は終日航海。ドレーク海峡横断クルーズでした。
午前中に鳥類学者と生物学者の講座がありました。
講座は英語で行われますが、今回のクルーズは日本人通訳が乗船しているコースのため、日本語の同時通訳で講座を聞く事ができました。
午後には南極条約に関する講座とゾディアックボートの乗り方についての説明がありました。これは全員参加となっており、説明会の会場で部屋番号と名前のチェックがありました。
南極条約&ゾディアックボートの説明後には、エクスペディションスタッフによるバイオセキュリティチェックがあり、衣類や帽子、手袋、リュックなどのクリーニングを行い、南極クルーズに備えます。
2月22日(木) 5日目
午前中に最初の氷山発見のアナウンス!みんな急いでデッキに向かいました。
デッキに出ると最初の氷山を発見!こんな大きな氷山が浮いているのかという驚きと南極に到達するとどんな景色になるのだろうという期待を胸に膨らませていました。
お昼前には予定よりも早くサウスシェトランド諸島の海域に入るアナウンスが流れました。
ドレーク海峡を抜け、いよいよ南極付近まで到達。ワクワクが止まりません。
昼食後はフォートポイントに到着し午後から上陸観光の予定!・・・でしたが、強風のため、中止となりました。
そのため、午後は講座に変更となり、写真講座と南極の歴史について学びました。
2月23日(金) 6日目
朝食前にグラハムパッセージを船でゆっくり通過。
デッキへ向かうと既に多くの乗客で溢れかえっていました。
周りは氷河に囲まれ、昨日見た氷山よりもさらに大きな氷山があちこちに流れていて、感動の連続でした!
その後朝食をとり、午前中はポータルポイントで上陸観光とゾディアッククルーズ!
今回のクルーズ初めての船外活動です!私は待ってましたと言わんばかりにマッドルームでパルカを着て、ゴム長靴を履き、ワクワクしながら船外活動の準備をしました。
そして私たちの順番になり、ゾディアックボートに乗り込みました。
上陸地まではゾディアックボートで移動です。
ゾディアックボートは安定性があり、とても快適でした!
そしていよいよ、南極大陸本島に初上陸!みんな大興奮でした。
上陸時、最初に見えたのがオットセイの群れでした!このオットセイの群れは若いオットセイのようで、ハーレムを探しに来ていたようでした。
南極規約により、オットセイには15メートル以内に近づいてはいけないため、エクスペディションスタッフが15メートルのラインに目印を置いてくれますが、とても近くにオットセイがいるように感じました。実際に見ると、思っていたよりも体が大きくて迫力がありました。
その後、斜面を登り、小高い丘の上で景色を眺めました。
360度周りを見渡しても白銀の世界。
写真で見ていた美しさとは比べものになりません。
実際に目の当たりにすると言葉で言い表せないほどの感動があります。
そして、周りの氷河はとても大きく、太古からある大自然を実感しました。
約1時間の上陸観光後、ゾディアックボートでクルージングを行いました。
ゾディアッククルーズは、客船から見る目線とは全然違います!
クルーズ中にはザトウクジラがかなり近くで見え、初めて見るザトウクジラの大きさと迫力に圧倒されました。
ゾディアックボートを運転するエクスペディションスタッフが、あっちに○○がいる。こっちには○○がいるといった感じで教えてくれて、実際にその近くまで寄ってくれるので、寒さを忘れて大興奮しながらゾディアッククルージングを楽しみました。
午後にはウィルヘルミナ湾に到着し、ゾディアッククルーズを行いました。
ザトウクジラやミンククジラ、氷の上で寝そべっているナンキョクオットセイ、カニクイアザラシを見ることができました。
また、ゾディアッククルーズ中に巨大な氷山を見る事ができました。
目の前で見ることができるので、とても迫力がありました。氷山は海面から見えているのはほんの一部で、水面下にはもっと広範囲に広がっています。何万年も時を経たものだと考えると自然の凄さに驚きます。
2月24日(土) 7日目
この日は午前中にパラダイス湾に上陸予定でしたが、強風のため中止となり、船内で鳥類学者と南極越冬隊についての講座を聞きました。
午後、風が弱まったため、パラダイス湾で上陸観光を行いました。
チリの基地である、カブリエル・コンザレスビデラ基地へ移動中に、初めてのペンギンを見学!同じゾディアックボートに乗っていた方と「あっちでペンギンが泳いでいる!こっちでも泳いでいる!」などと興奮しながら話していました。
そして基地に上陸。たくさんのペンギンやオットセイが出迎えてくれました!
基地では部屋やリビングなど、基地内の施設見学をしました。
また、ここでは郵便を出すチャンスに恵まれました (ハガキ1枚につきUS$5)
私も記念にハガキを出しました。届くのを楽しみにしています。
基地の周りはゼンツーペンギンの営巣地となっており、驚くほどの数のペンギンが辺り一面に営巣しています。どこを見渡してもペンギン!こんな体験は他ではできません。
ペタペタと歩くペンギンの様子はとても可愛いと感じました。
そして衝撃的だったのはペンギンのフン!その臭いは今でも鮮明に覚えているくらい強烈でした。
南極条約でペンギンには5メートル以内に近づいてはいけないという規則がありますが、好奇心旺盛なペンギン達から近寄ってくることもあります。
ズボンの裾をつついたり、目の前で立ち止まってこっちを見たり、とても可愛らしいです。
その後、ゾディアッククルーズを行い、ザトウクジラやミンククジラを見ることができました。途中から雪も降り始め、少し寒くなってきました。
今回のクルーズではクジラを見る機会がとても多く、こんなに多くのクジラを見る事は珍しい事だそうです。
今回珍しい出来事に遭遇できてとてもラッキーでした♪
その後は本船に戻り、夕方からポーラープランジ(南極海飛び込み大会)が開催され、雪が降る中で約50名ものお客様が参加しました。
私もポーラープランジに参加しました。
飛び込む順番がくるまで、参加者同士で「こんなに寒いのに飛び込んで本当に大丈夫なのかな?」などと話しながら自分の順番を待っていました。
私の順番になり、南極の海へダイブ!
水に飛び込んだ瞬間はとても冷たい!と感じましたが、すぐに身体が慣れて、泳げるくらい元気でした。海から出たあとはすごく寒かったですが。。。
飛び込み後はデッキ後方にある温水プールに入り、ポーラープランジ参加者同士讃え合いました。
温水プールはとても暖かく、まるで温泉に入ったかのようでした。
2月25日(日) 8日目
この日は午前中にネコ・ハーバーに上陸!
ゼンツーペンギンの営巣地を訪れました。ここでは斜面を上まで登ると素晴らしい景色を眺めることができました。
ここでは大自然の中で生きる野生生物を見ることができました。
ペンギンが好きな人には最高の場所です。
氷河が崩落する音が聞こえました。まるで雷が落ちたような音でとても凄まじい音でした。
上陸後はゾディアッククルーズを行い、氷の上で寝ている、ヒョウアザラシやカニクイアザラシを見ることができました。
中にはシャチに襲われて傷ついていたカニクイアザラシもいて、自然の摂理を感じました。
一旦船内に戻り昼食を食べ、午後はダンコ島に上陸!
2月は夏の終わりのシーズンのため、雪が解けている部分も多くありました。
ここでは海岸線の散策をしました。
多くのゼンツーペンギンやペンギンのヒナを狙うトウゾクカモメ、若いオスのオットセイをみることができました。
ゼンツーペンギンは親子で歩く姿や海に飛び込む姿を見ることができ、とても可愛さあふれる仕草でした。
オットセイが陸から海に飛び込む姿を見ることができましたが、陸地でもオットセイは動きがとても速く、自分の中のイメージと違い驚きました。
また、ダンコ島は雪が残っている早い時期だと海岸沿いから斜面を登り、高い場所からの景色を楽しめます。
上陸観光を終え本船に戻ると、夕刻、デッキで寿司ビュッフェが行われました。
南極で寿司を食べるという貴重な体験をしました。
その後デッキで参加者全員の集合写真を撮影しました。
明日はドレーク海峡横断クルーズで、ウシュアイアに戻ります。
もう南極クルーズが終わると思うとすごく寂しくなりました。
2月26日(月) 9日目
終日航海。天候も穏やかで、往路ほど海は時化ていませんでした。
今日は1日中講座を聴講して過ごしました。
夕方にはチャリティー・オークションが行われ、今回のクルーズ中の船の舳先についていた南極大陸の旗などが出品されました。
スタッフのマイクパフォーマンスなどもあり、落札額の総合計がUS$10,000を超え、会場は大盛り上がりでした。
今回このオークションで集まったお金はペンギンや南極の野生生物の保護費用として使われるということです。
2月27日(火) 10日目
今日も終日航海。海は凪いでおりとても快適でした。
午後から下船説明会が行われ、下船の順番や空港まで運ばれるスーツケース等を出す時間や乗船時に預けたパスポートを受け取る時間などの説明がありました。
夕食前にはフェアウェルカクテルパーティーが行われ、船長やエクスペディションスタッフと最後のパーティーを楽しみました。
夕食後には今回の南極クルーズを振り返ってのスライドショーが行われました。
このスライドショーの写真は参加者が投稿したものです。
面白い写真や綺麗に撮られた写真などたくさんあり、とても楽しいスライドショーでした。
2月28日(水) 11日目
いよいよ下船日です。
朝食前にスーツケースを部屋の外に出し、下船前に朝食をとり、その後パスポートとチャーター機の搭乗券を受け取りました。
朝8時、いよいよ下船。寂しいですがオーシャン・エンデバー号とお別れです。
下船後は団体バスでフエゴ国立公園へ移動し、2時間弱の観光を行いました。
フエゴ国立公園では、パンアメリカンハイウェイの終着地であるラパタイア湾や、アシガミ湖、エンセナダ湾を観光しました。
天気も快晴で時折吹いた風がとても心地よかったです。
そして、久しぶりに見た緑や草木の香りなどになんだかホッとしました。
観光後はウシュアイア空港へ向かい、チャーター機へ搭乗。
ウシュアイア空港を出発し、エセイサ空港へ向かいました。
機内では昼食が出ました。
夕方、エセイサ空港に到着。
ここで下船時に出したスーツケースを受けとり、解散となりました。
Cターミナルに到着し、エミレーツ航空のチェックインカウンターがあるAターミナルに移動。
夜21時30分、エミレーツ航空でエセイサ空港を出発。リオデジャネイロを経由してドバイへ向かいました。
3月1日(木) 12日目
夜22時30分、ドバイ空港に到着。
乗換まで時間があったので、ホテル内にあるシャワールームを利用(US$15)し、リフレッシュ!
ホテルはエミレーツ航空のラウンジの上の階にあって、シャワールームだけ使用できる場所なのでフロントで手続き等を行う必要はありませんでした。
3月2日(金) 13日目
深夜、ドバイ空港を出発。いよいよ成田空港へ。
夕方、成田空港に到着しました。
長いと思っていた南極クルーズもあっという間に終わってしまいました。
もっと南極にいたいと思う気持ちが強く、寂しい感じがします。
今回初めての南極クルーズでしたが、大自然に対する驚きや感動、ワイルドライフを実感できました。他では経験できないことが多く、感動の連続でした!
写真や動画で見ている感動と実際に行って見る感動と全然違うと感じました。
また、今回上陸&ゾディアッククルーズを行った場所以外にも南極には様々な見どころがあるので、もっと他の場所にも行きたいと思いました。
南極は同じ旅行はないと言われているくらい毎年変化がある旅行地です。今回訪れた場所も時期が違うとどうなっているのかというのも気になります。
南極クルーズは本当におすすめの旅行先です!
是非、皆様にも実感して欲しいです!
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
ご興味を持たれた方は是非クルーズライフまでお問い合わせください。