- みんなの南極旅行
長年の夢の南極旅行
この度、1月に南極旅行へ参加いただいたお客様から、御礼と旅行の楽しい思い出(写真と長文の旅日記)を頂きました。定年退職をしたご主人が長年支えてくれた奥様への感謝と自分へのご褒美として、夢であった南極旅行に参加した時の旅行記です。
~出発日~
子供たちに見送られ、念願だった2週間の南極旅行が始まった。デルタ航空で成田を出発。アメリカのアトランタで乗り継ぎ、翌日アルゼンチンのブエノスアイレスに到着。
アルゼンチンでは、国際空港から国内線空港(アエロパルケ)まで、空港リムジンバスに乗り移動しました。そしてアエロパルケ空港から3時間30分ほどのフライトで、集合地であるウシュアイアの町に到着。
日本を出発して約40時間。遥か地球の果てまでやってきた。そこには、ビーグル水道や雪に覆われた山々と美しい光景が待っていました。この日はホテルに到着後は、移動の疲れと、明日出港のために、夕食を食べ、ホテルで休息をしました。
~第1日目(乗船日)~
ウシュアイアのホテルではゆっくり身体を休めることができました。
朝食をとり、夕方の乗船時間まで、のんびりとウシュアイアの町を散策しました。
そして夕方、探検船シーアドベンチャラー号に乗船。これから始まる南極クルーズに胸が高まり興奮してきました。乗船後は、スタッフの紹介や避難訓練。そして夕食をいただきました。
夕食後は、クルーズライフ社にサイズをお伝えしていた、防寒着とレンタル長靴の受渡しが始まりました。
~第2日目~
世界一荒れることで有名なドレーク海峡をいままさに航海中です。朝から一寸船が揺れています。
しかし、デッキに出ると、たくさんの海鳥が探検船の周りに付いてくるように飛んでいます。
風が強い分、海鳥が多く出現するようです。日本では見かけない大きなマユグロアホウドリやカモメの種類などたくさんの海鳥を見ることができました。カメラ好きな私は、デッキで2時間近く海鳥に向けてシャッターボタンを押し続けました。
ドレーク海峡航行中は、南極探検の歴史と地質学の講座も開催していました。
~第3日目~
引き続きドレーク海峡を航海しています。
この日は、明日南極へ到着する準備と観光についての注意事項等の講座が開かれました。大半の時間は、食事をして船内でのんびりしていました。明日の南極上陸が、待ち遠しいです。
~第4日目~ 南極へ到着!
いよいよ南極到着!朝起きすぐさまカーテンを開けてみた。そこには、大きな卓状氷山がうかんでいる。急いで着替えてカメラを持って野外のデッキに出た!
壮大な卓状氷山がいくつも浮かんでいる。私達は、南極半島の先端の氷山街道に到達したのだ。
同乗のお客に妻との記念写真を撮って貰う。まさに感動の一言だ。昔、ロッテのチューインガムの包み紙のイメージがそこにあった。
朝食後、ゴーディン島へ上陸観光の予定だったが、島が流氷に覆われているため、急遽、ゾディアッククルージングに変更となった。
この島には、3種のペンギンが営巣しているとても珍しい島との事で。島の周囲をクルージングする。島全体に多くのペンギンが営巣している。
この島は、1837~40年に、フランスのデュモン、デュルビル探検隊により発見され旗艦アストロラーベ号の海軍少尉の名が付けられたとの事。
途中、氷の無い一角があり、そこで短時間の上陸を果たすことができ、陸上からアデリーペンギンやヒゲペンギンを観察する事ができ非常に幸運であった。
午後はブラウン・ブラフへの上陸観光が決定した。
多少うねりがあるが、上陸が始まった。いよいよ記念すべき南極大陸本島への上陸だ! 感動がこみ上げてくる。海岸はアデリーペンギンに埋め尽くされていて、多くのペンギンが往来している。営巣地に近づくにつれ、ペンギンの匂いが漂っている。丘の上の岩には、ユキドリが営巣しているとの事で丘の上まで登った。険しい丘を登ると2羽のユキドリが大岩の隙間に巣をつくっていた。下山して再び、アデリーペンギンの営巣地を見学。ゼンツーペンギンの小さな営巣地もあり、子育てを行なっている。
2時間ほどの観光後、流氷が海岸線に押し寄せてきているので早めに海岸を離れる事になった。
しかし、氷の流れは速くあっという間に海岸は、氷で覆われてしまい。ゾディアックボートで流氷から抜けるルートを捜し、何とか脱出する事ができた。改めて自然の厳しさを感じた時でもあった。本船に戻る頃には、うねりも出て波しぶきを何度か浴びる事になった。本船に戻り、長靴の消毒を済ませ、客室で着替えを済ませ、ラウンジでココアを楽しむ。温かいココアがとびっきり美味しく感じた。
18:30からリキャップとドレーク海峡横断の際、船酔いしている方もいたため、遅くなったが、揺れの無い、南極に到達してからのウエルカム・カクテルが催された。船長やホテルマネージャー、機関長の紹介が行われオードブルには、豪華な寿司が並び、賑やかなパーティであった。
その後、夕食を楽しんだ。夕食後は、カラオケや客室のテレビでシャクルトンのドラマが放映され、夜遅くまで楽しむ事ができた。
~第5日目~
この日は、グラハム・パッセージでのゾディアッククルージングを楽しむことになった。
ここは、クジラが良く見られるとの事で、ホエールウォッチングを楽しむ。
早速クジラがいた!2頭のクジラがオキアミを採餌している。興奮の連続で写真をとる。尾っぽを水面にあげた際には、歓声が上がる。
こちらかと思えば、あちら、あちらかと思えばそちらに出没し、その度に大いに盛り上がった。
途中から雪が降り始めた。クジラは引き続き出没し、大自然の中で素晴らしい時を過ごすことが出来た。時折、氷河が崩落するなど大自然の驚異を肌で感じる事が出来た。
昼食後、午後の観光はハイドルーガ岩礁への上陸予定となった。
小さな岩礁であるが、ウェッデルアザラシが3頭ほど陸に上がって昼寝をしていた。さらに進むとヒゲペンギンの小さな営巣地が3か所ほどある。ボタ雪が降っていてカメラのレンズがすぐに濡れる写真撮影はとても難しい
1時間30分程、ヒゲペンギンの観察を続けた後、船内に戻った。明日の天気の回復が望まれる。
~第6日目~
エレファンント・ポイントとデセプション島
午前の観光は、エレファント・ポイントの上陸観光だ。
帰国後クルーズライフのスタッフに聞くと、「観光客はあまり訪れない、非常にめずらしい場所」と教えてくれた。
ゾディアックボートで、島に上陸。上陸地点は、砂地で島自体は、比較的平坦である。ミナミオオフルマカモメ、オオトウゾクカモメ、ゼンツーペンギン、ヒゲペンギン、ミナミゾウアザラシなどが生息していた。
ミナミゾウアザラシがハーレムの覇権を争って壮絶な迫力のある戦いを繰り広げていた。3時間程、島内を見学し、多くの野生生物を観察する事が出来た。
午後の観光は、ヒゲペンギンの巨大営巣地があるデセプション島の上陸予定であったが、上陸地点の波が荒いため、上陸を諦め、ホエラーズ湾に上陸。
火山島のため、上陸地点は、火山灰で覆われている。昔の捕鯨基地の遺跡や格納庫が残っていた。
本船に戻った後、夕食前に南極海飛び込み大会が開催され、30名程の猛者が冷たい南極海への飛び込みをし、大いに盛り上がった。
~第7日目~
この日は、南極の天候が崩れる予想なので、早朝からの活動となりました。
午前中フォートポイントに上陸開始。
ヒゲペンギンやゼンツーペンギン、オットセイ、キバナウなどの海鳥を観察。
氷河がたくさんあり素晴らしい南極の光景であった。
ビゲペンギンの営巣地に唯一、1匹のマカロニペンギンがいた。不思議な光景だった。
観光を終えて船内に戻り、乗船客全員でのグループ写真を撮影し、遅めの朝食をとった。
朝食後、バリエントス諸島に到着。午前の活動が始まった。
砂地海岸に岩が点在する海岸に上陸。ゼンツーペンギンとヒゲペンギンの営巣地がある。海岸には、ミナミゾウアザラシも数匹いる。粉雪が降りしきる中、ペンギン達の写真撮影を満喫。
上陸観光は、毎回あっという間に時間が過ぎ去ってしまい。今回の観光が南極での上陸活動の最後となった。
本船に戻った後メインラウンジで南極の氷を使ってのウィスキーが振る舞われた。心憎いもてなしだ。続いて昼食は、ホットワイン付のバーベキューランチを楽しんだ。
4日間の南極観光が終わり、探検船は、南極大陸を離れウシュアイアに向けての航海が始まった。
~第8日目~
帰りのドレーク海峡は、海が凪いでいて、穏やかな航海でした。クルーズ中は南極講座が開講していたり、長靴の回収が行われていました。私は、南極観光の思い出に浸りながら終日のんびり過ごしていました。
~第9日目~
さわやかな朝を迎え、ドレーク海峡の海は穏やかで素晴らしい航海が続いている。
お昼を過ぎたころ、ビーグル水道に入り水先案内人が本船に乗船。ウシュアイアに近づいていた。
午後の南極講座が行われている最中、イルカが泳いでいるとのアナウンスでデッキに出る。2匹の カマイルカが本船の横を伴奏するように泳いでいる。急いでカメラのシャッターを切りながら、イルカウォッチングを楽しめた。
ビーグル水道の航行で船の揺れも無くなったので、荷物の整理をおこなった。
夕方、ペンギンライフへの募金の為のチャリティオークションが開催。オークションを楽しんだ。引き続き、リキャップと船長主催のカクテルパーティが催され、間もなく感動あふれる南極クルーズも終えるのだという実感が沸いてきた。
夕食後、旅の思い出をスライドでつづったスライドショーが開催され大いに盛り上がった。
~第10日目~
朝、客室の前にスーツケース等の荷物を出す。乗組員が荷物の回収をし、岸壁に下している。
朝食を終え、午前8時にメインラウンジに集まり、パスポートとDVDの航海記録を受け取り下船、岸壁で荷物を受け取り、クルーズ中お世話になったエクスペディションチームに別れを告げてウシュアイア空港に向かった。
港を離れるにしたがって思い出がこみ上げてくる。また、元気な内にまた南極に行きたいと思いました。
私たちに地球の素晴らしさを教えてくれた南極旅行は、最高に感動的で、南極には、原始の世界が残り、多くの野生生物が生息していてまさに自然界のパラダイスでもあった。
長年の南極旅行の夢が実現した今、妻とともにこれから第2の人生を力強く歩もうと思う。